日本酒検定対策 第10回「醪造り」
久しぶりの更新となりました。今回は「醪造り」です。太字部分頻出です。
Ⅰ.醪造りの目的
そもそも醪とは、蒸米(掛米)+麹(掛麹)+水+酒母をタンク内に投
入した液体のこと。目的は、本格的なアルコール発酵を行うこと。
〇糖化とアルコール発酵を同じタイミングで行う並行複発酵により、
完成された醪の最終的なアルコール度数は約18~20%と非常に高い。
Ⅱ.三段仕込みについて
江戸時代から続く伝統的な手法で、醪造りに必要な原料の投入は4日間
で3回に分けて行うもの。
この目的は、不要な微生物が繁殖するリスクを避け、安全に醪造りを行
うこと。以下行程表の留添えから約3週間から5週間かけてアルコール発
酵が始まる。留添え後2-3日でアルコール発酵が本格化するが、この状
態の泡を「筋泡」という。
また、温度管理も重要、おおむね15℃前後またはそれ以下。
(大吟醸酒などの場合は10℃以下)。
〇工程は以下のとおり
Ⅲ.醸造アルコールの添加
醸造アルコールとは、甲類焼酎と同じ製法で作られた蒸留酒のこと。
糖蜜やとうもろこしなどを原料とすることがほとんど。
原料にならないもの(例えばブドウ)が過去に出題されてます。
添加の目的は、時代により、防腐効果(江戸時代)、コスト軽減(昭
和時代)、香味の調整(昭和以降)など目的が異なる。
甘み成分の補強は目的ではありません(過去問より)。
醪作りについては試験には上記知識で対応できるはず・・。次回は、搾りから瓶詰めまでを見ていきたいと思います。