見出し画像

【英国大学院出願記 Vol.7】激病みするほど大苦戦した推薦状


今回のヘッダー写真はドイツ・ケルンである。ケルン大聖堂は留学前から絶対に訪れたいと思っていた場所の一つであったため、駅を出た瞬間から見える大聖堂は圧巻だった。自分の日本の大学に来ていた留学生の実家もあることからなんどか足を運び観光を楽しんだ。

はじめに

タイトルの通りなのだが、正直大学院・奨学金共に出願書類の中で最も苦戦したのが推薦状だった。ネット上でいろいろと検索してもどの人もさらっともらっているようで「なんで自分だけこうなるんだ….」という気持ちを増大させてしまったのでここに必死にたどり着いた人に同情の意は示したいが決定的な解決策は提供できないことは事前に記しておく。

結論、推薦状は誰に頼んだのか

最初に結果を記載するが、私は推薦状が必要な大学院3校と奨学金1つを出願するにあたり以下のように推薦状を依頼した。

①出願大学A、出願大学B→副学長(指導教諭でないが自分と似た分野の研究を行う教授、ギリギリ面識がある)

推薦状は一人からのみ必要。推薦人の署名をしたPDFをもらい、エージェント経由で出願する形式。正直この形式はどうにかなる。

②出願大学C、奨学金→(1)副学長(指導教諭でないが自分と似た分野の研究を行う教授、ギリギリ面識がある) (2)学部長(必修授業の担当だったが面識なし)

推薦状は二人から必要。推薦人それぞれがリンクから自身で推薦状をアップする。「この学生をどの程度推薦したいか」「あなたならこの学生を合格させるか」のような簡易的なアンケートの回答も求められる。

察しの良い方がお気づきだと思うが、学部の指導教員から推薦状をもらってない。その点含め推薦状を用意するにあたって想定外だったことを下記に記そうと思う。

推薦状用意において想定外だった点

学部の指導教授からの推薦状がもらえなかった

これが自分の留学準備において大ダメージを与えており、いまだに許せない状態である。(公開する以上感情的にならないように記すようにする)

もともと論文を書くことの面白さや、大学院へ行ってみたいと思うきっかけ、はたまた交換留学へのきっかけを与えてくれた教授であった。また、卒業後も関係性は良好で数か月に一回飲みに行くような関係性で2024年5月に飲みに行った際に正式に推薦状を依頼していた。当時はなるべく奨学金応募を行うため、早めに出願については動きたい背景から7月末までを締め切りにし、自分の情報や推薦状に盛り込んでほしい内容、推薦状のフォーマットを送付していた。

しかしながらそこから音信不通になり、7月下旬に3度目の催促をした際にも対応しておらず、こちらから推薦人の依頼を取り下げた。私を限界にした言動としては3度目の催促の際に「明日までに間に合わせます」とだけ返信がきたことである。私の全財産と20代ほとんどの時間を投資する留学に、間に合わせの推薦状で済ませるということは到底考えられなかったため、(普段穏やかな私が)かなり感情的な返信をしてしまった。

本人は精神的な体調不良だと理由を言っていたが、それでも厳格な締め切りを遅れる場合は事前に状況連絡することが社会人として筋であることや、この間何事もないかのように先輩の結婚式に参列してたので信用していない。問題は病気になったことではなく、締め切りに間に合わないことをごまかそうとしていたことであるからである。
人の人生を狂わせかねない行動なのにあまり反省という感じもしないため、この教授からのゼミ生の留学相談や論文の共著などの依頼などは今後全て断るつもりである。

自分で推薦状を書いてサインだけを貰うのも普通らしい

自分は、ある程度自己紹介などをして依頼した方に書いてもらうものだと思っていたので、このような方式がむしろ一般的なことを知り驚いた。正直自分で「この学生は優秀です!」と書く作業はなかなかシュールだったし、この推薦状の書き方の正解がいまだよくわからない…というかこんなことするぐらいなら推薦状っていらないのでは?と思っている….

自分のものを自信をもって出せるものではないので、英文の推薦書はエージェントで公開しているもの、日本語は「推薦状 書き方」とかで調べたものを参照していただきたい。

っていうのを執筆している時に推薦状を偽造して奨学金に応募した人が詐欺罪で逮捕されたニュースが出てきてびっくりした。その人は署名や印鑑も自分でやってしまったみたいなのでそりゃそうだ....という感じだ(ちなみに選考は落ちたらしい)。あくまで先生の手間を減らすために自分で書き最終判断と署名は先生に依頼するということを忘れないで欲しい。良い先生なら自分で再編集してくれるので。

自分なりに導き出した推薦状の意義と戦略

結局推薦状ってなぜ必要なのか

個人的には「ヤバいやつフィルター」なのかなと感じた。ゴーストライターができるので内容について信ぴょう性はないが、推薦人になる先生の名前や連絡先は勝手に拝借することはできない(仮にその学生自体が「ヤバいやつ」だった場合に責任が伴うから)ため、一応教授からも推薦できるような人間ではあります、という感じなのかと思った。一部出願校や奨学金などでは「どの程度推薦するか」「あなただったらこの人を合格させるか」というアンケートもあるため、お世辞でも良く答えられない場合のフィルターになるのではと思う。

したがって個人的にその先生の肩書とかは重要視されないのではないかと思っている、イギリスからしたら私の大学の学長でも遠い国のなんだか知らない人だろうし、それが合否につながるとは考えにくい。というか、もしも合否の開示で「推薦書がダメだったから」っていう理由は表立って言えないと思う、ただもしもその理由で落ちた人がいたらぜひ教えてほしいものだ。

推薦状に盛り込んだ内容

私の戦略といってはなんだが以下を盛り込んだ。PSやCVに書くことのできないソフトなエピソードを盛り込み、人間性を補足する作戦にした。

・英語学習
→コロナ禍でも留学をあきらめずに努力を続けた、社会人でフルタイムで働く中でも勉強を続けてスコアアップした、という内容で泥臭さをアピール。あとは学生時代は毎日英語学習の特別講義に欠かさず出席し続けたことも記載した。
・学内の国際交流やイベントへの参加姿勢
→ディスカッションでよく意見を出しリードした、他の学生に気を配り語学面や自身の留学経験をシェアした、という内容を盛り込み、授業での姿をイメージしてもらうようにした。
・一貫した研究への関心、問題意識
→ここはあえてPSをなぞる情報も書きながら、客観的にみても研究への熱意が高いということを証明した。卒業論文への取り組みについても記載した。

また、2通書く際に文章の癖が一致してしまい、日英共に自分が書いた文章だと気づかれてしまうのでは?と思ったため、英語はなるべく別のテンプレートをそのまま使用し、日本語は1通は箇条書き方式、2通目は文章で書くよう明確に切り分けた。

結局はその人との信頼関係

ここまで書いたものの、一部の出願校や奨学金では先生方がアップした推薦書の最終的な内容は見ることができない。ということは、準備をしたうえで依頼しても悪意があれば「この学生はめちゃくちゃアホなので絶対合格させないほうがいいです」と書き直して提出できてしまうということである。正直私は面識がない先生に頼むうえでこれがどうしても信用しきれず、オンラインで挨拶をした際にドストレートに「私は確実に平均以下の学生ではなかったし、この大学に受かる資質はあると思いますので、「うまい具合」にアンケートの回答をしてください」と告げた。
※正直悪いことを書いて自分を落としても誰も得しないので相当ヤバい人ではない限り大丈夫だと思うし、依頼した先生方はどちらもスクリーンショットを送付して貰えたため安心している。

何を言いたいかというと、とにかく頼れる、話しやすい教授を在学中から「「複数」」持っておくべきであるということだ。私は、ほかにギリギリあてがあったのだが、自分が拒否した指導教諭からつながった関係性の教授のため、頼みにくい面があり今回は面識のない学部長という形をとった。

自分でコントロールが効かない部分、本当にストレスがたまると思うが何かあったら愚痴でも構わないので自分にDMいただければ、推薦状の例程度はシェアできると思う。(ただ何度も言うがこれが正解かは謎である)
※ちなみに推薦状には(消したりもするが)個人情報が思いっきり含まれるので本当に欲しい際はなるべく身分を明かしたうえで連絡して欲しい。

いいなと思ったら応援しよう!