お笑いを語るための言葉/ジャンルの盛衰
2021年12月28日のガクヅケ船引さんのラジオトーク生配信にて「お笑い用語」がどのくらいあるかを船引さんとリスナーさん達とで列挙する時間がありました。経緯としては、まず船引さんが「例えば”伏線回収”のような表現を芸人が表立って使ってしまうせいで、お客さんまでお笑いを見る・語る際に技法を意識するようになってしまっていてそれが悲しいしおもんない」という趣旨のお話をされていました。それに対して私が「私は逆にお笑いを語るための用語が少なすぎてもどかしい時が多い」とコメントしたところから、お笑いを語る際によく使われる言葉を挙げていく流れが発生しました。集合知として今後の参考になるかと思いメモしたのでこちらの記事で共有します。
天丼、三段落ち、伏線回収、考えオチ、夢オチ、メタ、世界観、シュール、展開、練習量、手数、ニン、芯を食う、出オチ、ベタ、フリ、ネタを叩く、ネタを調整する、ネタを隠す、繰る(くる)
そしてそのラジオトークとは関係ないとは思うのですが、一週間後に可児正さんが以下のツイートをされていました。
自分の持っていたもどかしさをとても明快に代弁してくれた感覚がしました。一方で、私が絶大な信頼を寄せているフォロワーさんからはこのような意見も。
私は裾野の広がりはジャンルの発展には絶対に必要なことだと思っています。もちろんその分粗悪な批評も氾濫するけれども、玉石混交の中にそれまで言語化されてこなかった視点で大勢を惹きつけてジャンルの隆盛の原動力になる良文が現れるイメージです。だからこのnoxxxさんのツイートではっとしたというか、裾野が広がるということは(noxxxさんの言葉を借りると)面白いものが好きで書かれた文章なのか語ることが好きで書かれた文章なのかを見極められる力量の無い読み手が大量に現れるということでもあるのだなぁと気付きました。
私が好きなものを追いかけることとジャンル全体の盛衰は大観的にはほとんど関係がないようなものなので別にお笑いというジャンルが今後どうなっても良いっちゃ良いのですが、少なくとも自分は「語ることが好きな人」にならずに「面白いものが好きな人」でありたいなとは思いました。