君の脚が魅力的じゃないのは
私の脚は、太くたくましい。
テレビを観ながら寝てしまった母の、無造作に投げ出された脚が自分とそっくりなのを見るたび、遺伝というものの正確さを呪う。それに比べ姉の脚は、父方の流れを汲んで、すらっと長く美しい。大人になった今でこそ、仕方のないことだと思えるようになったけれど、何度うらやましく思ったことか。それに輪をかけ、姉に短足だの豚足だのデブだのと言われて育ったものだから、それはそれは相当なコンプレックスだった。
夫が彼氏だった頃のある日、いきなり「君の脚の置き方1つで、君が