*追記【イタリア国立大学医学部の現実をちゃんと把握しよう】
以前の記事に追加させていただきます。
つい先日、韓国人の友人から得た情報です。
過去の記事にも書きましたが、イタリアの医学部はここ数年、韓国人の学生にも大変人気になっているようです。
①【ボローニャ大学、ローマ・サピエンツァ大学】
医学部に関わらず、伝統的にイタリアの大学の科目試験は『口頭試問』です。イタリア人の学生は、義務教育から試験において口頭試問の経験を積んでいるので慣れているようですが、私たち日本人・アジア人や、英米豪等、英語圏の学生にとっては、
全く経験した事もない『口頭試問』。。。
ボローニャやサピエンツァは、1年生初めの試験から卒業まで9割以上の全てが『口頭試問』だそうなのです。数年前に英語医学部が始まったパドヴァ大学もイタリアでは名門中の名門・老舗大学なので、やはりメインは口頭試問なのでしょうか。
科目によっては試験官の教授陣が大変に意地悪だとか、外国人に不公平、逆にイタリア人に不公平、など色々あるようで...。
お友達の情報では、せっかくIMATで高得点を取って晴れて名門大学の医学部に入学できたのに、ボローニャやサピエンツァに通っていた韓国人学生は、1年生のしょっぱらから始まる口頭試問に太刀打ちできず、ポーランド等、筆記試験がメインの他諸国の医学部に入学し直した学生たちが大変に多いようです。
僕の大学では、1年生からの基礎医学などは筆記試験・MCQがメインですが、3、4年生からの臨床科目からはほとんどが口頭試問に移行され、『筆記試験+口頭試問』というのもよくあります。
☆ちなみに☆
イタリアの南北経済格差に沿って、ローマ以北のイタリア北部は試験の合格が大変に厳しく難しく、逆にローマ以南のナポリ、バーリ、メッシーナなどはとても優しく、教授陣もとてもユルいそうです
(治安、スタッフの適当さ、手続きが色々遅い、
などはさておき)。
②【卒論】
イタリアの大学学部課程の卒業は、医学部に関わらず『卒論の提出』をもって、卒業となります。これはヨーロッパ大陸またはラテン系諸国の大学ではメジャーなのでしょうかね。英語圏の医学部卒業規定では。なかなか聞いたことがありません日本でもなかなかありません。
科目試験は全部パスした、研修医期間は全部終わった、とは言っても卒論を提出しないと卒業はできないので、卒業が元々の6年間よりもどんどん伸びるなんていうことはザラです。科目試験・単位取得の問題もあるので、一般学部のイタリア人学生では、学部課程のちょうど3年で卒業できるのはとてもマレなようです。
以上の事、実際の話などいろんなことをしっかりと熟知した上で、まず自分がイタリアへ来てそれから先、自分はどうしたいのか、しなくていい苦労をしてまで、わざわざイタリアまで来る意味は何なのか。決断・出願前にたくさん考えられるといいですね。
同級生になるかもしれないイタリア人の子達はとってもフレンドリーで優しいし、食も美味しいし、歴史や観光地がたくさん詰まったイタリア。学業以外にも、とても充実した生活を送れると思いますよ〜。
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