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Università Vita-Salute San Raffaele International Medical Doctor Program
手続き関係ばかりのつまらない記事ばかりだったので、僕の大学を紹介します。イタリアロンバルディア州ミラノにある、私立『サン・ラッファエレ生命健康大学国際医学部』。ミラノ地下鉄緑の2号線、郊外のCascina Gobba駅が最寄りです。Cascina Gobba駅からは大学病院接続片道2分の直営モノレール(往復€1.30)が走っています。
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サン・ラッファエレ大学医学部のランキングと立ち位置
2020年のQS World医学部ランキングでは世界151~200位にランキング(イタリア8位、≒九州大学、名古屋大学、クイーンズ大学ベルファスト、アバディーン大学、ダンディー大学、レスター大学、ユニバーシティー・カレッジ・ダブリン、マルセイユ大学、リヨン第一大学、ボルドー大学、ゲッティンゲン大学、ハノーバー大学、ボン大学同等)
THEタイムズハイヤー医学部ランキングは世界251-300位(イタリア7位。≒九州大学、南フロリダ大学、テキサス大学、ストラスブール大学、リヨン第一大学、ルール大学ボッフム、ミュンスター大学等同等)
上海交通大学医学部ランキングは世界150-200位(ローマ・サピエンツァ大学、パドヴァ大学、ダートマス大学、トーマス・ジェファーソン大学、コロラド大学、マサチューセッツ大学、ラヴァル大学、ロンドン大学セントジョージ、ランカスター大学、スウォンジー大学、ブライトン大学、リーズ大学、サセックス大学、クイーンズ大学ベルファスト、オーストラリア国立大学、フリンダース大学、ハンブルク大学、ミュンスター大学、チュービンゲン大学、ヴュルツブルグ大学、グラーツ医科大学、インスブルック医科大学、コーネル大学カタール校等同等)にランキングされておりました。
(入学後に知ったことですが)
イタリア最大の生物医学研究所を有し、英語医学部の定員はEU市民権が46人、Non-EUは60人ほどだったと思います。医学部は日本や旧英国連邦、ヨーロッパ諸国同様の「6年間の学部課程」で、カリキュラムは日本の医学部とほぼ同じです。英語医学部 International Medical Degree Programには世界中から学生が集まり、2020年入学の僕の同級生にはイタリア人の他、イギリス、スイス、フィンランド、アメリカ、カナダ、ウクライナ、ロシア、トルコ、UAE、レバノン、スリランカ、ケニア、中国、韓国からの学生がいます。とても多国籍です。入学前に問い合わせたところ、中退者や留年生が多い他のトップ・イタリア国立医学部と比較し留年者はほとんどおらず、International Medical Doctor Programに入学したほぼ100%の学生がストレートで卒業(伸びることもありますが)できているようです。また卒業生の多くがUSMLE STEP1に合格し、卒業生は主にイタリアのみならず、アメリカ、カナダ、イギリス、スイス、ドイツ、ノルウェーでレジデントをしているそうです。5,6年生の選択病棟実習は、世界どこの国で実習をしてもよく、全てがその単位に認定され、6年生必修の卒業論文は、海外の大学病院の研究所でCo-authorとして共同研究して論文提出し、すべてが単位として認められます。
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大学病院
"IRCCS Ospedale San Raffaele" サン・ラッファエレ病院
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イタリア最大の私立病院グループ”Gruppo San Donato"に加盟し、イタリア最大の病床数です。世界中から医師や医療スタッフが集まり、病院内でのスタッフ同士の会話やカルテ記載は基本的にイタリア語ですが、医師・若手の医療スタッフは皆英語が堪能。イタリアの初期研修医プログラムでは毎年最も人気の病院で、各専門医研修プログラムの倍率はイタリア国内で最大で最難関となっています。イタリア国内で最先端の医療を提供し、ミラノ市内6つの関連病院で60の専門科、150万人の患者数、年間3万件の手術症例を有します。
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2020年7月に新しく病棟が完成しました。さすがミラノっていう感じのデザインですよね。通称「Iceberg」。地下には20のオペ室、1階には救急外来。2階以上にはICU、循環器ICU、神経ICU、整形外科病棟、泌尿器病棟、外科病棟を備えます。
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IRCCS サン・ラッファエレ病院
心胸部血管科(臨床心臓内科、血行動態科、心臓外科、胸部外科、血管外科、CICU、CCU、リハビリテーション)
一般・専門外科(食道・胃・結腸・直腸外科、内分泌・膵臓外科、肝胆外科、整形外科・外傷外科、ICU、消化器外科、日帰り手術センター)
頭頚部科(脳神経外科、眼科、耳鼻咽喉科、神経放射線科、脳神経ICU)
感染症科(感染症科、感染症外来)
母子医療センター(婦人科、産科、出産科日帰り外科、小児科、新生児科・NICU、IME)
内科(内分泌・糖尿病内科、アレルギー科、腎臓内科、移植ユニット)
神経学(神経内科・脳卒中内科、神経リハビリテーション、神経生理学)
臨床神経学(神経内科SRT、睡眠センター、精神科、臨床心理学)
腫瘍科(腫瘍内科、血液内科・BMTU、医学腫瘍内科サービス、放射線科・核医学科、腫瘍内科日帰り病棟)
放射線科(放射線科HSR、放射線科SRT)
泌尿器科(泌尿器科HSR、泌尿器科SRT)
救急科(ER・外傷センター)
他(形成・再建外科、皮膚科、血液センター、臨床検査医学、歯科、病理診断部、薬剤部、遺体安置所)
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2020年初頭ミラノ市がコロナ禍の中、先陣を切ってコロナ対応にかなりの貢献をしていたようです。各科の担当に問い合わせれば、病院見学・実習は1年生からでも積極的に自由に参加できます。
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