枝葉末節にとらわれて、本質を見失ってしまう母親たち
「できる・できない」で子どもを評価することがいかにおろかで無意味なことであるか、ということを日々私の教室ではお母さま方に理解していただくことに心を砕いています。
常日頃から教室では
「枝葉末節にとらわれてはいけない、将来の大木を目指すのであれば、今は十分に根っこを張らせてあげて土壌の養分をどんどん吸収できる素地を作るほうが大事」
と何度も何度も申し上げるのですが・・・・
育児検診や園での評価、学校での評価が点数化されて出てきますと、母親としては、なんとかその数字を手っ取り早く上げたい、と願う気持ちがわいてくるようです。
でも、それは、本当は子どものためではなくて母親である自分が「高評価」されたい、という願望であることが多く、実はこの心理が曲者なんですね。
いつも私がお母さま方との懇談でよく使う叱咤激励フレーズに
「お母さんはどんなに後ろ指さされてもへこたれちゃだめ。わが子の幸せを一番強く願っているのは誰? ママ友でもなければ、お姑さんでもない。あなたでしょう?私はこの子をどんなことがあっても守るし、責任を持って育てる!という強い意志をもって。」
というものがあります。
私が日々教室で実践している教育は「心を育てる」教育。つまり、人間性の根っこの根っこを育てる教育です。
根っこは土の中にあって、どんな根っこなのか外からは見えにくいものです。何年も何年もかかって育てるものなので、親の方も辛抱と寛容が要ります。
「心を育てる教育というのは、枝葉末節の手っ取り早い成果を目指しているものではない。人間性の根っこを育てる、いわゆる魂を育てる教育。だから、手間も、時間も、心も かかりますよ」ということなのです。人一人育てるのですから、手っ取り早くちゃっちゃと、なんて、そんなに要領よくいくはずがありませんから。
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