【ゼミの紹介】 データサイエンス学部のスポーツコーチング研究室
立正大学データサイエンス学部 講師 宮﨑善幸
■データサイエンス学部でスポーツコーチングを学ぶ意味
立正大学データサイエンス学部においてスポーツコーチングゼミナールを担当している宮﨑善幸です。スポーツコーチングゼミナールでは4つのことを深く学びます。それは①哲学とビジョン、②自分自身のことをより理解する力である自己認識力、③人間関係構築能力、④専門的知識です。データサイエンス学部でなぜ、スポーツコーチングの学びが必要なのか?それは、データを使うにしても、使わないにしてもこの世の中のことは「自分と自分との関係」、「自分と他者との関係」の中からしか新しい価値は創造できないからです。そのために人間が持っている無限の可能性を引き出す手段の一つであるスポーツコーチングを学び、より良い人生、より良い社会にするための一助となればと考えております。それでは、スポーツコーチングゼミナールで学ぶ4つのことをご紹介いたします。
■哲学とビジョン
哲学は、人間の存在や知識、道徳、価値観、現実の本質など、根本的な問いに対する理性的な考察と哲学的なアプローチを指します。哲学は個人や組織の価値観や信念の基盤を形成し、行動の指針となる重要な要素です。個人や組織が持つ哲学によって、自己の目的や意味を理解し、価値観に基づいた意思決定を行うことができます。哲学は思考の土台となり、行動や判断に影響を及ぼすため、個人や組織が自らの存在意義を理解し、目標を追求する上で重要な役割を果たします。
ビジョンは、将来の理想的な姿や目指すべき目標を具体的に描き、その実現に向けて指針を示すものです。ビジョンは組織や個人の方向性を示し、目標達成のためのロードマップとなります。明確なビジョンを持つことで、個人や組織は短期的な目標だけでなく、長期的な展望を持つことができます。ビジョンはインスピレーションを与え、共通の目標に向けて人々を結びつける力を持っています。ビジョンがあることで、個人や組織は変化や困難に立ち向かい、持続的な成長と発展を達成することができます。
哲学とビジョンは相互に関連しており、哲学がビジョンの根底にあると言えます。哲学的な考え方や価値観がビジョンの形成に影響を与え、逆にビジョンが哲学の実現に向けた指針となる場合もあります。つまり、スポーツコーチングにおいて哲学は組織や個人のビジョンを支える土台として機能します。
■自己認識力
自己認識力は、自分自身を理解する能力や自己理解の深さを指します。これは、自分の感情、価値観、信念、強み、弱み、行動パターンなどに対する認識と理解を含みます。自己認識力が高い人は、自己理解に基づいてより適切な意思決定を行い、自己成長や目標達成に向けた努力をより効果的に行う傾向があります。
自己認識力を高めることには以下のようなメリットがあります。
●自己理解の向上: 自己認識力が高い人は、自分の考えや感情、行動に対する理解が深まります。これにより、自己の本質や目標をより明確に把握することができます。
●強みと弱みの把握: 自己認識力が高いと、自分の強みや長所をより的確に把握することができます。同時に、自分の弱点や改善すべき点にも気づきやすくなります。
●コミュニケーションの向上: 自己認識力が高い人は、自分自身を理解しているため、他者とのコミュニケーションがより円滑になります。また、他者の視点を理解し受け入れる柔軟性も高まります。
●自己成長と目標達成: 自己認識力が高い人は、自分の強みを活かし、自己改善の方向性を見出すことができます。これにより、より効果的に自己成長を促進し、目標に向けて努力することが可能となります。
■人間関係構築能力
人間関係構築能力は、他者とのコミュニケーションを通じて良好な関係を築くための能力を指します。この能力が高い人は、信頼関係を構築し、協力や共感を促進し、対立や問題を解決するスキルを持っています。人間関係構築能力は、個人や組織において重要な要素であり、成功や幸福に大きな影響を与えることがあります。
人間関係構築能力の重要性は下記の通りです。
●チームワークの向上: 良好な人間関係を築くことで、チーム内のメンバー同士が協力しやすくなります。コミュニケーションが円滑に行われ、共通の目標に向けて努力することができます。
●リーダーシップの発揮: リーダーはメンバーとの信頼関係を築くことが重要です。人間関係構築能力が高いリーダーは、部下やチームのメンバーの意見や感情に敏感に対応し、共感やサポートを提供することができます。
●コンフリクトの解決: 人間関係構築能力が高いと、対立や摩擦を円滑に解決することができます。適切なコミュニケーションや妥協を通じて、対立を協力に変えることができます。
●プロフェッショナリズムの向上: 良好な人間関係を築くことは、職場やビジネスにおけるプロフェッショナリズムの向上にも繋がります。相手を尊重し、適切なマナーやエチケットを守ることで、信頼を築くことができます。
人間関係構築能力を高めることは、個人の成長や職場環境の向上に大きく寄与します。自己認識力とも連動しており、自分自身と他者との理解を深めることで、より良好な人間関係を築くことができるでしょう。
■専門的知識
スポーツコーチングにおける専門的知識は、スポーツの競技やトレーニング、アスリートの発達などに関する深い理解を指します。スポーツコーチングは、アスリートが最高のパフォーマンスを発揮できるようにサポートするための専門的なスキルや知識が求められる分野です。
スポーツコーチングの専門的知識には、以下のような要素が含まれます。
●スポーツのルールと戦術: スポーツコーチは、競技のルールや戦術に精通している必要があります。適切な戦術を選択し、チームやアスリートの強みを最大限に生かすことが重要です。
●トレーニング理論: アスリートのトレーニングに関する理論や科学的な知識が必要です。適切なトレーニングプログラムを立案し、アスリートのフィジカルなパフォーマンスを向上させることが求められます。
●テクニカルスキル: スポーツコーチは、アスリートに対して適切なテクニカルスキルを指導することが重要です。優れた指導力とデモンストレーション能力が求められます。
●心理学的知識: スポーツコーチングでは、アスリートのメンタル面にも対応する必要があります。心理学的なアプローチやコーチング技法を使って、アスリートのメンタルな強化を図ることが重要です。
●コミュニケーションスキル: スポーツコーチは、アスリートやスタッフとのコミュニケーションが円滑に行われるようなスキルを持つ必要があります。適切なフィードバックを提供し、チームのコミュニケーションを促進することが求められます。
スポーツコーチングにおける専門的知識は、競技の特性やアスリートの個別のニーズを理解し、最適な指導やトレーニングを提供するために不可欠です。スポーツコーチは常に最新のトレンドや研究成果に対しても敏感である必要があり、自己研鑽を重ねて専門知識を向上させることが重要です。
■ゼミナール指導で意識していること
スポーツコーチングゼミナールを履修している学生さんたちに対して卓越したコーチングスキルとリーダーシップを身に着けてもらうことを目指しています。スポーツコーチングの単なるスキルの伝達にとどまらず、学生さんたちの自己成長とリーダーシップの発揮を重視しています。コーチングの本質にある「質問」そして「傾聴」の力を学生たちに伝え、自己啓発と目標達成を促進する手法を指導します。
そして最も大切にしているのは自分がやりたいことをやる!!ということです。自分がやりたいことをやるためには必ず他者の協力無くして実現しません。そして自分自身が他者のやりたいことをサポートする手段にスポーツコーチングがあります。
是非とも立正大学データサイエンス学部でスポーツコーチングを学びましょう!!
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立正大学データサイエンス学部情報
・立正大学データサイエンス学部HP・・・https://www.ris.ac.jp/ds/
・立正大学データサイエンス学部twitter・・・https://twitter.com/Rissho_DS
・2023年度オープンキャンパス日程
【熊谷キャンパス・来校型オープンキャンパス】6/18(日)、7/23(日)、8/20(日)
【WEBオープンキャンパス】7/30(日)、9/3(日)、12/17(日)
※詳細は、立正大学オープンキャンパスサイト(https://ris.web-opencampus.com/)をご覧ください。
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