自業自得学園に潜入するための準備
ムゲンは自業自得学園にある刑務所楽園化のアルバイトに潜入するために、何かしらの軽犯罪をしようといろいろ刑法などをしらべたりしていたのだが、そこに超時空聖体からの使者がやってきた。白い鳩のような姿をしているが顔は四角い奴がきた。
「ムゲンさん、ムゲンさん、超時空聖体組合からの伝言ですです。えーと棒読みしますね。
むげんどの、そなたがじごうじとくがくえんにはいるためにむりにはんざいなどをするというのはわたしたちのこころがいたむのでとくべつにじごうじとくがくえんにはいるきょかしょうをはっこうしたいとおもいます。らくえんけいむしょのあるばいとがんばってね。
とのことです」
直接テレパシーで連絡をくれればいいものを……と思うも、何かまあ、事情があるんだろう……
「で、許可証はどこにあるんだい?」
とその四角顔の白鳩に聞いてみた。
「わたくしがその許可証がわりになりますのですです」
などと言う。
「そうですか……」
「大丈夫ですよ、私は時空間を自由に飛べますから、持ち歩かなくてもどこにでも付き添えますから安心してください」
などとおっしゃる。
「ちなみに、ありとあらゆる世界に意識を転送してあげる能力ももっているんですです」
ムゲンは、便利な奴だなあ……と思う反面、なんとなくプライバシーが覗かれてしまうような予感がして別の方法を考えはじめた。
おそらく盗撮器とか盗聴器とかが仕様として組み込まれているような予感がしたのだ。
彼だか、彼女だかの四角顔の白鳩君の名前は「スマーホ君」とのことだった。
全知ちゃんに聞くと、案の定、そうした仕組みが内蔵されていることがわかった。
「別にいいじゃない、あなたの安全を心配しているのよ、みんな」
などとこともなげに言う。
心配なら心配している本人が分身して付き添いにくればいいじゃないかとムゲンは思う。
超時空体ならわけないよね……などと言うと、全知ちゃんは、
「じゃあ、あたしが付き添ってあげるから、そんなにぷんぷんしないでよ」などと言う。
どうやら超時空体の付き添いがあれば、自業自得学園にもスルーバスで自由に出入りできるらしい。
なんだよ、はじめからそうすればよいじゃんか……とムゲンは思う。
こそこそと隠れて盗撮とか盗聴とかするんじゃなくて正々堂々と安全のためということなら分身体でもいいから付き添いにくればいいのだ。
そんなことよりも世界の楽園化の方が大事だろうとムゲンは思う。
いつまでもそんなことを言っていてもお仕事にならないので、そそくさとムゲンは全知ちゃんの超時空体の中に入り込んだ。
「それじゃあ、自業自得学園に向けてレッツゴー!!! 」