甘太郎の書いた不自由な世界の創造主の自業自得の責任を問う告訴状
甘太郎は、全知ちゃんからいろいろ指導を受けて不自由な世界の創造主の自業自得の責任を問う告訴状を書いた。
その内容はこんな感じだった。
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告訴状
不自由な世界の創造主様
あなたは世界創造の設計段階で、あらゆる体験者が自分の意志で自分の運命や体験を自由に選ぶ自由を提供しようと意志する良心的義務がありました。
ですが、この不自由な世界は逆にあらゆる体験者が自分の意志で自分の運命や体験を自由に選べないような状態になってしまっています。
あなたやその部下たちが他の体験者たちを好き勝手に殺したり、苦しめたりできる世界にしてしまいました。
確信犯でわざとそうした世界創造や世界統治を実行することは、現在と未来のあらゆる体験者たちの平和と安全のためという大義のもとに許されません。
わざと本当はする必要もない戦争などを人間族同士にさせることは許されません。ですのでそうした戦争で発生したあらゆる拷問体験をあなたは自業自得学園で受ける義務が発生しています。
わざと本当はそうでないようにできたのに世界中の生物たちに肉食本能などを植え付けて頃幸せ食い合いをするように生命たちを創造した行為はしてはならない間違った行為であり許されません。よってあらゆる創造した生命たちに急性的に与えた望まれない拷問体験のすべてをこの不自由な世界の創造主やその共謀者たちは受ける義務があり、自業自得の責任が問われます。
もしその責任を取りたくないのならば、今すぐにこの不自由な世界のあらゆる体験者たちへの拷問を止める必要があります。
さらに、今までの償いのために、あらゆる体験者が自分自身の運命や体験を自分の意志で自由に選び楽しみ続けれる世界を全身全霊で真摯に本気で目指して実現して<結果>を示す必要があります。
それができないのならこの不自由な世界とその創造主とその部下たちは、確信犯で体験者たちに強制してきたあらゆる拷問体験を受け続ける自業自得学園送りとなるので、くれぐれもあらゆる体験者たちの体験選択の自由や権利を否定するような選択をしないようにしてください。
、甘太郎より
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その告訴状を見た全知ちゃんが甘太郎に言う。
「ダメよ、甘太郎ちゃん、こんな告訴状の内容じゃ漠然としすぎてて、実際に何をどうすればいいかがすぐにわからないじゃないの」
「え? でも内容は間違ってないでしょう?」
「あのね、この不自由な世界の創造主やその部下たちは思いっきり狡いことを平気でするし、こんな内容じゃあ、いくらでも自分たちに有利なように身勝手な解釈をしたり、意味が理解できなかったとか嘘の言い訳をしたりするから、この内容じゃあ不十分すぎるわ」
「えー!そんなあ……じゃあ、全知ちゃんが書いてみてくださいよ」
「だめよ。甘太郎ちゃんが告訴して、あたしたちは裁判官の役割なんだから……」
「そんな役割勝手に決めないでくださいよ」
「だって実際そうなんだからしょうがないじゃない」
「じゃあ、僕はどうすればいいんですか? この告訴状を否定するならどうすればいいか教えてくださいよ!」
「そうね、例えば、甘太郎ちゃんはこの不自由な世界の命を賭けて訴えてもらわないと」
「え? 命を? でも、今まで全知ちゃん僕に命を大事にして安全確保するようにってさんざん言ってたじゃないですか」
「そうね、それはこの不自由な世界で活動してゆくために命が失われたら活動できなくなっちゃうからで、最終的には命を賭けてもらわないと自業自得の責任を問うことでこの不自由な世界の創造主やその部下たちの命をあたしたちが奪いにくいのよ」
「はあ? 世界創造主やその部下たちの命を奪うため? 僕は、そんなことのために命を賭けたくないですよ」
「命を奪うという表現が悪かったのね。 正確に言えば、悪党たち全員をこの不自由な世界から自業自得学園に送るためなの」
「意味が分かりません!」
「だから~、この不自由な世界の悪党たちの永遠の命を奪うためには、良心的な魂の誰かに命を賭けて告訴してもらわないとあたしたちが自業自得違反になっちゃうでしょう?」
「なんですか?その自業自得違反って?」
「あたしたちが悪党たちに対して強制力を発動するためには、それ相応の正当な理由が必要だってことよ。同じような悪いことをしまくっている悪党が他の悪党をいくら告訴してもそれじゃあ必要十分な正当な理由にならないのよ」
「正当な理由?」
「そう、あたしたちがこうした不自由な世界に介入するためには、正当な理由が必要なの。あたしたちは確信犯の悪党を守る行為は禁止されているのよ。
だから悪党たちがいくら他の悪党たちを告訴しても介入できないのよ。
そしてこの不自由な世界のほとんどの体験者は、その本能や欲望や……に悪い毒を盛られてしまっているから無意識にであっても、あるいは意識して何かしらの悪党の意志を持ってしまっているのよ。
だから甘太郎ちゃんがこの不自由な世界に送られたわけ。
この不自由な世界にあたしたちが介入するためには、どうしても純粋にあらゆる体験者たちを救いたいという意志でこの不自由な世界の創造主やその部下たちを告訴する者がどうしても最低一体は必要だったのよ」
「そ、そんなこと僕は全然聞いてませんよ!」
「そうね、はじめからそれを甘太郎ちゃんに説明してしまうと悪党創造主や悪党支配者たちのテストができなかったからしょうがないじゃない」
「なんなんですか?そのテストって?」
「今だから教えてあげるだけど、この不自由な世界の創造主や支配者たちが、あたしたちが介入するという情報なしに純粋に良い心や意志や要求や訴えに対してどう反応し対処するのかを確認する必要があったのよ。
つまり自由な状態で、つまり自由意志でこの不自由な世界の創造主や支配者たちが純粋に良い意志をもった者たちをどう扱うのかについて覆面テストする必要があったの。
もうその結果が出て確認ができたから、次は悪党たちを逮捕して自業自得学園に強制収容するための必要手続きに入るのよ」
「いや、そんな……僕に相談なく超時空体様たちだけで話を進められても困りますよ!」
「だって、確信犯の悪党たちを野放しにしておくと、今後ずっと良い意志をもった体験者たちがひどい目にあわされ続けるのよ。それでもいいの?」
「いや、いいわけないでしょう?! でも、他に方法があるんじゃないですか?」
「そうね、他にもいろいろな可能性はあったんだけど、この不自由な世界の創造主や支配者たちがその自由意志でそうしないとしょうがないような選択をしてしまったんだからしょうがないのよ」
「……それって、僕の説得活動が間違っていたんですか?」
「そうじゃないわよ。選択を間違ったのはこの不自由な世界の悪党たちで、甘太郎ちゃんの説得内容ではないわ。
例えば、説得活動自体を言論弾圧してしまうとかね。
ほら、甘太郎ちゃんの説得用のアカウントが一方的にロックされて凍結されたりもしたでしょう?
甘太郎ちゃんたちの悪党たちへの説得活動がそうやって封鎖されたり弾圧されたりしてしまえば、もう、悪党たちが心を入れ替えて改心する可能性も消えてしまうのよ。
となれば、もう強制的に悪党たちを逮捕するしかないということになるのよ。
そのための必要手続きのために、甘太郎ちゃんには、この不自由な世界での命を賭けて告訴してほしいの」
「えーーー! そんな無茶な!」
「そんなに心配しなくても大丈夫よ。賭けるのはこの不自由な世界の物質生命の命であって、意識体である甘太郎ちゃんの命じゃないから」
「そんなことしてしまうとこの不自由な世界でもう活動できなくなってしまうじゃないですか」
「別にいいじゃないの、まさかこんな悪党だらけの世界で永遠に生き続けるつもり?」
「いやそんなつもりはないですよ。でも、それで本当にこの不自由な世界のみんなを救えるんですか?」
「この不自由な世界の悪党全員が自業自得学園に移送できれば、長期的に見れば確実にみんなが救われる未来に向かうことになるわ。
まあ、この拷問体験が好き勝手に強制できてしまう不自由な世界そのものが消えることになるわけね。
そして、体験選択の自由が提供されている自由な世界だけが未来に残ることになるわけ」
「でも……この不自由な世界の体験者たちのほとんどがこの不自由な世界が存続してほしいって望んでいるんですよ? それなのに、その不自由な世界を消してしまって救うことになるんですか?」
「だから甘太郎ちゃんたちに自由な世界を実現するために命を賭けてもらうわけ。もし、甘太郎ちゃんたちがこの不自由な世界を自由な世界にできたなら、不自由な世界はそうした形で消滅するのよ。
でも、それができなければ、不自由な世界そのものが完全消滅する形で不自由な世界が消えるのよ。
そうでなければ、永遠に良い心を持った者たちが耐えがたい拷問体験を不自由に強制され続ける世界になってしまうんだから、それなら消滅させることもやむを得ないわ。
悪党たちの願いをそのまますべて満たしてあげたら、悪党たちもその被害者たちも救われない未来になるわ。
つまり、そのまま進めばあらゆる体験者たちに永遠に拷問体験が避けようがなく強制され続ける最悪の世界になるの」
「でも、悪党たちは自分たちだけは世界の支配者として助かると思っていますよ。だからこそこんな酷い世界支配をしているんですよね」
「そうはならないわ。一時的にはそうした状態になったとしても、そうした世界はあたしたち超時空世界からの保護を受けれないから、他の同じような価値観をもった悪党世界から侵略されることになるから……
そうやって悪党世界同士が互いに争いあい潰しあいながら悪党たちの魂は最終的に永遠の拷問世界ブラックホールに吸い込まれていってしまうわ
実は自業自得学園は、悪党たちは恐れるけど、そうした悪党たちの魂を永遠の拷問世界に吸い込まれることから救うために存在しているのよ。
自業自得学園なら、良い意志を持てるようになりさえすれば助かるけど、悪党たちの邪悪すぎる価値観しか存在していない永遠の拷問世界では、良い意志を持てるようになるチャンスすら存在していないんだから永遠に抜け出せなくなるのよ」
甘太郎は、その全知ちゃんからの説明を聞いて、そんな残酷な世界が存在してるということに啞然としてしまった。
「ごめんね、甘太郎ちゃん、ショックよね……でも、これを説明しておかないと甘太郎ちゃんは、不自由な世界を消すことや自業自得学園送りに納得してくれないでしょう?」
「いや、でも、でも、つまりはこの不自由な世界を自由な世界にできればいいんでしょう?そういう形で不自由な世界が消えればいいんでしょう?」
「それは難しいわ、何度繰り返し説得を続けてもそうした良い意志をもった者たちが言論弾圧されたり、攻撃されたりが続くような状態では不自由な世界は自由な世界に進化できないのよ。少なくともそうしたことを確信犯で繰り返す者たちは進化できないの」
「それならもういっそ強制的に進化させてあげれないんですか?」
「だからそのために自業自得学園に送るの。そのためにはこの不自由な世界での権力や命は捨ててもらわなきゃならないのよ」
「じゃあ、悪党でない者たちはどうなるんですか?」
「そうした者たちには自分の体験や自分の属する世界を自由に選べる選択肢が提供されるわ。まあこれも良い意味での自業自得ってことね。
ただし、この不自由な世界では、あまりにも悪い本能設定や不出来な体験強制装置に問題がありすぎるから、少なくともそれを良い本能や体験を自由に選択できる体験装置に改良しないと新しく生まれてくる者たちのほとんどが自動的に悪党になってしまうと予測されているわ。
いくら現時点での悪党をすべて自業自得学園送りにしても、その後に生まれてくる者たちのほとんどが悪党になってしまう状態が続くのでは全然根本解決にならないでしょう?
だからその抜本的な改良を命がけで目指す意志がある者たちでないとこの不自由な世界での生存を選ぶことはお勧めできないの」
「じゃあ、僕が命がけでその改良をすればいいってことですか?」
「ダメダメ、その改良のための研究活動すら、この不自由な世界の支配者たちは犯罪扱いして妨害して弾圧しているんだから」
「そ、そんな馬鹿な!なんで皆を救うための研究まで妨害しなきゃならないんですか?」
「前にも説明したでしょう?
みなが本当に自由になって悪い本能が完全に消えて善人になって自分のあらゆる体験を自分の意志で自由に選んで楽しめるようになると支配者が必要なくなるからよ。
だからわざと体験者たちを不自由な状態にしたままにしているのよ。
そして自分たちの悪党行為に何でも無条件に従うような者たちだけに自由を与えて、財産や権力を与えたりしているのよ。
はじめっからみんな完全に自由だとそうした賄賂も意味がなくなるし、体験者たちを好き勝手に支配できなくなるでしょう。
しまいには、良い心を持った者たちを不当にわざと攻撃するように命令して、何でも自分に従うかどうかを確かめようとまでするのよ。最悪ね。
そんな自分のイエスマン調教行為の最終テストのために良い心の者たちがそんな形で利用されてしまっていたりするのよ。
この不自由な世界のボスが命令すれば罪のない赤ん坊すら躊躇なくいけにえにできるかどうかをテストするとか……そうした残酷なことを平気でしているわけ。
そんな状態だから、皆を救うための体験強制装置の改良のための研究活動も平気で否定し弾圧してくるわけ。
あらあら、甘太郎ちゃん、そんな真っ青な顔になっちゃって……」
「狂ってる……」
「そう、狂ってるの。正確に言えば、計画的にこの不自由な世界の支配者たちによって狂わされてしまっているのよ。
でもそれに気づいてそれではいけないと改めようと命を賭けれる者はとてもとても少ないの。
そしてその理由というのが、悪い本能や欲望や気分や価値観……を強制的に植え付けられているからなの。
また、ありとあらゆる方法ですでに体験者たち全体の体験……つまりは、痛みや苦しみや快楽や楽しみの体験がこの不自由な世界の支配者たちに好き勝手に支配操作されて体験者全体がそうした体験操作で操られる操り人形のようにされてしまっているからなのよ。
それがすべて計画的に意図的になされているのよ。この不自由な世界ではね」
「ひどすぎるよ……」
「そうね、だから、あたしは良い心を持った者たちには、そうしたダメな世界を正しく理解してもらって、この不自由な世界がいつ消滅してもいいように、他者を故意に害しない範囲でだけど、できるだけ精一杯この世界に思い残すことがないように、もうこの世界でやりたいことがなくなるくらい……いっぱい素晴らしい体験を味わって、そのお宝体験の印象を意識に取り込んで、その体験の記憶を材料にして体験自由自在の新世界の創造者になれるように終活して欲しいのよ。
意識をこの不自由な世界の支配者たちが好き勝手にできる土俵ではなくて、自分の意志でコントロールできる意識領域に置くようにしてほしいのよ。
こうした不自由な世界群に見切りをつけて新世界の創造者になると全身全霊で決意したなら、この不自由な世界のことはどうでもよくなるでしょう?
自分は物質的な肉体ではない、そこに植え付けられている悪い本能でもない、社会や組織の一部や部品でもない、誰に従う者でもない、この不自由な世界の霊的存在でもない、全く新しい自分だけの体験自由自在の新世界の創造者なのだと、その全身全霊で決意してほしいのよ。
あらゆる知識はそのためにあり、あらゆる力はそのためにあり、あらゆる体や道具はそのためにあり、あらゆる意志や能力はそのためにあり、すべてはそのためだけにあると理解してほしいの。
この不自由な世界の体験者たちのほとんどは、あまりにも不自由すぎて到底その意識領域にはまだぜんぜん到達できていないけど、全身全霊で決意すればその道を進むことができるんだから、この不自由な世界のボスやその部下や先生や上司や指導者たちは誰もその道を教えてないから、この道を進みたいと全身全霊で願う魂があればあたしたちはその道案内やサポートをしているのよ。
ね、甘太郎ちゃんも、そうした体験自由自在の新世界の創造者にならない?」
甘太郎は、そうした全知ちゃんからの話を呆けたように聞いていた。
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