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損害保険募集人は弁護士より偉い?


私は30年以上前ですが大学の法学部・法律学科を卒業しました。
当然ですが私の頭では弁護士になれませんでした。しかし、損害保険の仕事を30年以上続けていると法律と常に関わっていることに気づき、ひょっとして我々、損害保険の募集人は弁護士より偉いのではないかと思い始めました。


損害保険募集人は希少価値が無い


2023年の弁護士の人数は44,916人、損害保険の募集人の人数は1,845,354人、なんと弁護士の41倍も損害保険の募集人は居ます。まさに、石を投げれば損害保険の募集人に当たる。希少価値の無い専門家ですね。

私が損害保険会社に勤めていた時、直販社員をリクルートする際の常套句が「アメリカでは3つの専門職があります。医者と弁護士、そして損害保険募集人。この3つの専門職は社会的にも収入面でも高く評価されています。あなたも、損害保険募集人になりませんか?」

これは、本当の話ですが日本においては嘘です。アメリカでは損害保険の募集人が収入が多く、社会的な地位が高いのは確かです。
しかし、日本では、そうではありません。アメリカと日本の大きな違いは、アメリカは公的保険制度が整っていないので、その部分も損害保険募集人が担っているのです。日本は「成功した社会主義国」と言われるほど公的保険制度が整備されていて、民間の損害保険は、その補完制度に過ぎないので、取扱う金額も少なく、収入もアメリカの損害保険募集人には遠く及びません。

皆様の給与明細を見れば、日本の社会保障制度の凄さがわかります。健康保険・厚生年金・雇用保険・介護保険等、強制的に給料から差し引かれていますよね。月30万円の給料の一般的なモデルで44,220円も社会保険料が差し引かれているのです。

noteを書いて気づいたこと

私はnoteで中小企業の経営者に向けて様々なリスクマネージメントの話を書いてきました。その時、法律上の問題に間違いが無いかを確認するために、インターネットで検索すると法律上の問題なので弁護士事務所のホームページを見ます。そこには、法律上の問題が詳しく書かれており、とても参考になります。

しかし、弁護士事務所のホームページは、弁護士事務所にトラブルがあった場合に相談に来てくださいって宣伝しているのですよね。
相談に行ったら相談費用を請求され、しかも訴訟になって負けても賠償金は自分持ち。弁護士さんは払ってくれませんよね。

保険加入していれば弁護士費用も賠償金も支払われる

ところが、損害保険募集人に相談して適切な保険に加入していた場合はどうでしょうか?
わずかな保険料で弁護士への相談費用・訴訟費用・訴訟で負けた場合の賠償金、全て保険金で支払われるのです。

弁護士はお金を持っていくだけ、損害保険募集人は保険料は頂くが、その後、保険金を支払ってくれる。当たり前の話ですが、これが私が損害保険募集人が弁護士より偉いと思った理由です。

偉いとか偉くないとかは、本筋の問題ではありません。「訴訟大国」になった日本において、企業経営者様は自分自身・会社を守るために、損害保険募集人を、もっと活用して下されば幸いです。


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