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時間単位自動車保険が発売される。自動車保険のあるべき姿とは?

大手損害保険会社が2025年1月から1時間単位で保険料を算出する自動車保険を販売すると発表しました。その自動車保険は、タクシー会社の管理下で一般ドライバーが有料で乗客を運ぶ「日本版ライドシェア」の事業者向けに業務中の事故の損害を補償します。この自動車保険で事故を起こしても車を持ち込んだドライバーの自動車保険、タクシー会社の自動車保険にも影響を及ぼしません。

現在、皆さまが加入している自動車保険はノンフリート(10台未満)、
フリート(10台以上)の2種類の自動車保険で構成されており、いずれも
損害保険料算出機構参考純率を採用しています。
ほとんど全ての自動車保険(通販の自動車保険・代理店加入の自動車保険)が参考純率を使用しているので、革新的な自動車保険が出てこないで、膠着したマーケット構造になっています。

そもそも、自動車保険は自動車を対象としてかけるものであり、免許を対象としてかけていません。私は対人・対物賠償責任保険人身傷害保険は免許を対象とした保険、車両保険のみ自動車を対象とした保険の作り方が合理的だと思います。

令和4年の自動車免許取得者数は警察庁によると8,184,059人です。一方、国土交通省によると自動車の登録台数は82,174,944台です。
ペーパードライバーが約3割いると言われているので、実質的に運転をしているドライバーの数は約572万8千人となり、約821万台の登録自動車に自動車保険をかけた方が保険料が多く集められると思います。

1984年に始まったノンフリート等級制度を無視した形の自動車保険が先ほどの1時間単位の自動車保険とスマホで契約できる1日単位の自動車保険です。

今後は、スマートフォン等で位置情報も把握できるので、時間単位さらに分単位で使った分だけ保険料を支払う自動車保険が登場するかもしれません。革新的な自動車保険でマーケットを一変させるのは、現在の自動車保険マーケットのプレーヤーでない、新規参入者になると思われます。

革新的な自動車保険の登場を望みます。


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