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#034 週休2日は公共工事でも難しい。

2023年11月10日(金)配信


やっぱり工事の週休2日は公共工事でさえ難しいですね。
国交省が都道府県に工事の週休2日について実施状況を調査したという
ニュースが先日ありました。


都道府県発注の公共工事で、
2021年度と2022年度、工事の週休2日はどの程度達成できたのか、
また週休2日は1年でどの程度進んだのか、その調査結果が出ています。


ニュースは、どこもだいたいこんな内容でしたね。

・2022年度の完成工事のうち、週休2日(4週8休)を達成した工事は
 全工事の75%以上(100件の工事のうち週休2日が75件以上あった)と
 回答した県は前年度(2021年度)から倍増した。

・同じく2022年度の完成工事のうち、4週8休(週休2日)を達成した工事は
 全工事の30%未満(100件の工事のうち週休2日は30件未満だった)と
 回答した県は前年度(2021年度)から半減した。


ま、これ明らかに行政寄りの内容です。(笑)
特に国交省は工事の週休2日を強烈に推進(強制?)してますから、
業界新聞的なところは殆どが提灯記事のようになってますね。


そもそも「全工事の75%以上が週休2日を達成した」と答えた県が、
前年から倍増したとありますが、これ3県が7県になっただけの話です。
47都道府県あるわけですから、あまりにボリュームが少ないですよね。


また「週休2日を達成したのは全工事のうち30%未満」答えた県は、
前年から半減したとありますが、これも調査方法のカラクリみたいなもんです。


この調査、工事の週休2日達成率を
(A)達成率が高い(75%以上)
(B)達成率が中程度(30%以上75%未満)
(C)達成率が低い(30%未満)
の3分類しかしていません。
”中程度”の幅が広過ぎです。(笑)


要するに例えば、
2021年に達成率29%だった県が2022年に31%になっただけで、
分類が(C)から(B)に1ランク上がるんです。


調査では(B)ランクの内訳件数が公表されていませんが、
もしかしたら「公表できない」くらいの内訳なのかも知れません。


工事の週休2日は国交省ではずいぶん進んでいるようにみえますが、
その下の位置にある都道府県では、未だこの状態です。
公共工事は更にこの下位団体である「市町村」の工事もあります。


週休2日は、建築工事より土木公共工事の方が圧倒的に進むと
言われていますが、実態は公共工事でさえそう簡単ではなさそうです。


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