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#029 型枠大工が1年で3分の1減った!

2023年8月25日(金)配信


日本型枠工事業協会が実施する、2022年度「型枠大工雇用実態調査」の
結果が公表されました。


調査対象は全国の型枠工事会社131社で2022年11月30日時点のものです。
今日はその調査結果の中から主だったものをピックアップしてみたいと
思います。


■就労数は前年8132人から2878人減って5254人に。約35%の減少。
1社当りの平均就労数も、5年ほど前から10人減って約40人、調査開始
以降過去最低を更新。
   ↓↓↓
35%の減少ってことは、3分の1が型枠大工を辞めたりしたってこと
ですから、ある意味で異常な減り方ですね。


■全体の平均年齢は約49歳、29歳以下の若年層は852人で占有率16%
55歳以上の高齢層は1926人で占有率36%となっている。
   ↓↓↓
高齢化は進んでますが、職人の全職種平均とそう大差ありませんね。
型枠大工だけが飛びぬけて高齢化してる訳でもありません。


■技能実習・特定技能の外国人数は型枠工事会社1社当り平均2.6人、
20歳~34歳までの若年層で外国人が占める割合は約26%
   ↓↓↓
こちらもそうですね、職人全般にいえる事でしょうが、若手入職者は
やはり外国人頼みって事でしょう。


■他社・他職への転職、廃業を含む退職者数は39歳以下に限れば、
退職者の67%が外国人。
   ↓↓↓
これだけ全産業で人手不足だと、外国人を建設業に定着させるのは
至難の技って感じになってきてますね。


■型枠工事会社の社会保険加入率は90%でここ数年横ばいで、適用除外
となる一人親方や4人以下の事業所などの対象者は537人で占有率10.2%
   ↓↓↓
行政の社保推進がきいて、さすがに今どき社保に入ってない会社は
少ないですね。ただ、インボイス導入で一人親方は今後どうなるかですね。
まだ全体の1割を占めてるって事でしょうから。


■日給の全国平均は職長が17,568円、一般技能工が14,617円で、
双方とも調査以来の最高金額。平均日給が最も高い関東地区においては、
一般技能工が過去最高額の17,686円
   ↓↓↓
最高額といっても、17,500円くらいだと月25日働いて43万程度、年間で
520万程度です。それも月25日稼働なら月40時間残業しての金額。残業なし
なら33万円くらいの賃金です。人手不足は今や全産業で起きてますから
この額では根本的な解決はできないですよね。


型枠大工に限らず職人全般に言えることですが、高齢化や就業者数の減少を
数字で目の当りにすると、建設業の人手不足は本当に危機的な状況にあるってことを再認識させられます。


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