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#030 残業規制ギリギリの労働時間は?

2023年9月8日(金)配信


建設業の残業規制ですが、
以前にもこのメルマガで書いた通り、建設会社の36協定は殆どの企業が
「特別条項」になると思われます。
要するに以下の4つが条件になるということです。


(A)法定時間外労働と休日労働の合計が1か月100時間未満

(B)法定時間外労働と休日労働の合計がどの2~6か月平均をとっても、
    1ヶ月あたり80時間以内

(C)法定時間外労働が月45時間を超えられるのは年6か月まで

(D)法定時間外労働が年720時間以内


この4つの条件、実際の労働時間はどんなイメージになるのでしょう。
上限ギリギリだと、どれ位の時間働けるのかザクっと計算してみました。


こちらです。

※残業や休日出勤はこちらの独断で想定しています。


(A)法定時間外労働と休日労働の合計が1か月100時間未満
1か月100時間未満であれば、
・日曜出勤1回(8時間)
・土曜出勤3回(24時間)
・平日残業は毎日3時間15分(65時間)
が可能です。


(B)法定時間外労働と休日労働の合計がどの2~6か月平均でも
 1か月当り80時間以内
1か月当り80時間以内とは、
・日曜出勤半日(4時間)
・土曜出勤2回(18時間)
・平日残業は毎日2時間45分(55時間)
が可能です。


(C)法定時間外労働が月45時間を超えられるのは年6か月まで
逆に言えば月45時間までを年6回達成しなければダメと言うことです。
月45時間以内は、
・土曜出勤2回(20時間)
・平日残業は毎日1時間15分(25時間)
が可能です。
なお、この月45時間に日曜出勤はカウントされません。


(D)法定時間外労働は年720時間以内
特別条項では月45時間以内が年6回必要になるので、
1年間で仮に(B)の月が6回、(C)の月が6回とすれば
 (B)月73h×6ヶ月=438h
 (C)月45h×6ヶ月=270h
合計が708hなので年間720時間以内でOKです。
こちらも、この年間720時間に日曜出勤はカウントされません。


いかがでしょうか?
それぞれを見れば結構な労働時間になる感じがしますが、
やはり問題は(C)でしょう。
月45時間では、土曜出勤を2回もしたらほとんど残りの時間がありません。
それを年6回するのはなかなか難しい問題ですね。


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