モノクロの写真

モノローグでモノクロームな世界

White NOise #02
 檸檬色が僕の目を刺す。
朱色の血が混じり合い、橙色に足下を染めた。
僕達はただひたすらに、青灰色を求めた。
白い砂漠を越え、灰色の建物に腰を落とし、漆黒の闇に溶かす。
何度そうしただろうか。もうはっきりと思い出せない。

そして気づいたんだ。
それらは薄々気が付いていた事柄だったけれど、この時、確信をした。

僕らは色を喪ったのではない。
僕らが色を落としてきたことを。

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