🇪🇸バレンシアの家探し、結局どうしたかって話（後編）　

スペイン・バレンシアの家探し奮闘記、後編。

前回の記事では、
バレンシアの賃貸を借りる上で大変だったことを（たくさん）書いた。

今回は、それらの問題を受けて、私たちが結局どう動いたか、どんな顛末を迎えたかについて書いてみたい。

具体的な家の情報はメンバーシップ限定/有料にしますが、無料部分だけでも楽しんでいただけると思います。

是非ご覧ください。
（頑張って書いたので、スキ♡いただけるとあがります…!ログインしてなくてもできるよ！)

.

Idealista, 地元不動産経由で探すという正攻法では埒があかなそうだということで、
【3. Facebook、telegram などのグループで探す・呼びかける】
という飛び道具を使うことにした。

バレンシアに来て割と初期の頃から、移住者や家探し用のFacebook のグループにはいくつか加入していて、「借りられる家を探しています」という類のポストを何度も目にしていた。

コメントを見る限り、それで本当に家が見つかっているかの確証はゼロ。
（可愛い女の子が自分の写真付きであげた時だけ、反応がやたら良いのは万国共通の現象なんだろうか。）

不特定多数の知らない人に、実名登録の Facebookアカウントで「私はこんな人で、こんな家を探しています」とアピールするのは、決して進んでやりたいことではなかったけれど、ぐずぐずしている暇はない。

私たちは、マドリッド・バスク旅行から帰ってきてから彼此１週間近く、カウチサーフィンのホストの家にお世話になっていた。

「焦る必要はない。家が決まるまで、いつまでもこの家に居ていいよ。実際二人が来てくれて、とっても助かっているし、幸せに思っているんだから。」

やさしいホストはそう言ってくれたけれど、私たちの申し訳ないという気持ちは消えなかった。

やっと辿り着けた内見後（前回記事を参照）、すぐに申し込んだにも関わらず、あっさりフラれたその日、私たちは覚悟を決めた。

以下、簡単に探し方をまとめます。

探すプロセスはあんまり興味ないよ〜という場合は、【家探しを終えて】のところまで飛んでください。
誰と住むことになったか、住んでみてどうかについて書いています。

.

Facebook / Telegram を使って家を探す方法

Step 1: 適切なグループを探す。

スペインでは、Facebook グループが日本よりアクティブな気がする。
外国人としてここに来てて、繋がる手段のメインだからかな？

もう一つ、日本では無名だけど、こちらで一般的に使われているメッセージツールが Telegram というもの。
LINEのオープンチャットみたいなもので、匿名でやり取りや通話ができる。

それぞれ、街名と "Housing" などのキーワードを入れてグループを探し、入会。
（※ Valencia で有効だったグループのリンクはメンバー限定エリアで紹介しますね）

Step 2: Gemini に広告文を書いてもらう

自分をアピールする文章は、英語とスペイン語で。
Gemini に書いてもらいましょう。
私が使ったプロンプトはこんなかんじ。

バレンシア内で家piso を探してるというポストを書くの手伝って。
自然でわかりやすい英語とスペイン語で、明るい雰囲気で。
自己紹介と条件を書いて。
順番は入れ替えて良いよ、読みやすい自然なかんじで！

・Risa と Kazuma
・30代　日本人夫婦
・自然が好きでフレンドリー
・デジタルノマドとして働いてて安定した収入あり(マーケターとして5年以上の経験)
・綺麗好きで、静か。ものは丁寧に扱います
・英語堪能、スペイン語は中級(Dele B1レベル)
・ideally ＿＿ユーロ以下。よほど気に入れば＿＿まで出せる。(シェアの場合のバジェットはもっと低い)
・料理が好きで、台所が良く揃ってるところがいい。
・日当たりの良いところ。
・公園やスーパーが近くにあるのが理想
・バレンシア市外でも、公共交通機関 metro/ train でアクセス良く中心街に行けるならOK

出てきた結果はこれ。

Gemini、ほんっとうに優秀。

Step 3: 信用してもらえそうな写真と材料を用意

さっき、可愛い女の子の写真にはコメント来がち、と書いた。かなしいかな、写真で与える印象はとってもとっても大事である。もちろん、大切なのは可愛さではなく、親しみやすさや清潔感。目的は、信用できそうな人物だな、自分の家を貸しても良いなと思ってもらうこと。
一発で日本人カップルだとわかってもらえるように、着物姿で笑っている写真を選んだ。

友人の結婚式にて

もう一つ用意したのが、カウチサーフィンのレビューを集めたドキュメント。ありがたいことに、ホストたちがとても心のこもったメッセージを寄せてくれていたので、それを Google Docs にまとめ、PDF 化して、URLを知っていれば誰でもアクセスできるようにした。アピールするしかない！と、スクリーンショットもしっかり添えて。
アクセス数はわからないが、信用を得るという意味で、効果はあったと思う。

ラテンな Amigo たちの愛がたっぷり詰まった、宝物の言葉たち。
日本語に訳せないレベルの情熱が溢れた表現が素敵すぎる。
Amor 爆発。これだから中南米って大好き。

Step 4: いざ、投稿。

グループ次第で、スペイン語が先か、英語が先かを見極めながら、アピール文と写真を投稿。グループによっては、予算を書くのが禁止の掲示板などもあるので、注意が必要。
Admin によって投稿が承認されれば、グループページに掲載される。
投稿時間はアクティブユーザーの多い平日の夜（仕事後）か、土日を狙うのが吉だと思う。（承認タイミングによるので必ずしも選べないけれど。）

アクティブなグループ５つくらいに時間差で投稿した。（Telegram で 2, Facebook で3。時間を分けたのは、その時々でアプリを開いてる人が変わると思ったため。）

Step 5: 連絡をくれた人とメッセージ。

投稿完了すると、瞬く間にさまざまな反応がきた。いいね、コメント、個別のメッセなど。

投稿自体は消しちゃったけど、こんな感じで反応がすぐきた。

連絡の質はピンキリで、先日の記事のように詐欺目的の誘いもあったし、本当に役立つ情報や家の提供情報もあった。中には、思わぬ共通の友人がいたことも。
（家を借りないかと声をかけてくれたシンガポール人が、アメリカ留学時代の友人の幼馴染だと判明した。世間は狭い。）

ちなみに、メッセンジャーの自動フィルタで、通常のフォルダに届かないことも多いので、定期的にスパムフォルダをチェックすることをおすすめします。

私たちが最終的に入居を決めた家のオーナー（同居人）も、私たちの Facebook ポストをたまたま見かけて、ピンときて連絡をくれたみたい。

2024年の6月に家を買ったばかりのスペイン人カップルで、バックグラウンドの違う人とシェアできたら楽しそうだな〜となんとなく思っていたのだとか。
でも、積極的にシェアメイトを探していたわけではなく、たまたま目に飛び込んできて気になったから、はじめて声をかけるという行動に出たそうだ。

Gemini と 写真に感謝。見つけてくれたハウスメイトに大感謝。

(番外編): 家募集のポスト主に個別で連絡

同時並行で行っていたのが、「この家に住みたい人募集中」という家主側のポストを探し、連絡をすること。
ホリデーで実家に帰省する間の1ヶ月、など短期的なものがほとんどだったけれど、たま〜に半年以上の長さで貸しているものもあった。

一番気になったのは、スイスの大学院に進学するため、1年以上家を貸す、ただし学期休みにはバレンシアに帰ってくるので、時々シェアになる、というもの。
街の中心のおしゃれなエリアで、ほぼ専用にも関わらず、シェアの料金で貸してくれるということで、かなりお得だった。
そして何より、貸主がとってもバイブスの合う人だった。
結局、より良いと思える家が見つかり（後述）、入居はやめてしまったのだけれど、その後も連絡を取り合い、友達と呼べる仲になった。
これもまた、ご縁に感謝。

Step 6: 内見

メッセージで写真や条件を確認し、入居したいと感じたら、家を見に行く。
私たちは、Facebook 経由で一軒、Telegram で二軒、内見に行った。

Facebook のものはシェアハウス（最終的に決定したところ）、
Telegram のものは一つが先述の半分シェア(1年以上)、もう一つは短期（1~3ヶ月）でシェアではなく貸切だった。

どの家もとっても素敵で、写真とも大きな差はなく、とても良いなというのが印象。落ち着いたエリアで静かだし、スーパーも近いし、窓が多くて風通しも良く、立地も申し分なかった。
短期のもの以外は、貸主に直接会うことができ、信用できると感じられたのも良かったポイント。

Step 7: 契約

実際に見た上で家が良いなと思ったら、入居日を相談、契約書を結びましょう。
これも Gemini に助けてもらって draft を作成、弁護士のおねえさんに見てもらいました。ありがたや。

契約時、メインでチェックすべきは、
敷金・礼金の有無/水道光熱費について/共益費のカバー/故障時の修繕費/支払い方法（オーナーが違法で賃貸している物件だと、現金オンリーなんてパターンもあるみたい）あたり。シェアの場合は、「人を呼んでも良いか」とか、家のルールチェックも追加かな。

家探しの時間をしっかり取るため、まずは短期のところと契約しようとしたのだけれど、短期だから契約書は交わしたくないと断られたのと、1ヶ月という短期間にも関わらず、敷金・保証金も掛かるとのことので、なんだか嫌な予感がしてやめました。（今振り返っても、怪しいなと思う。Airbnb 等と比べても、値段が安すぎるのも違和感。保証金払った途端にドロンのパターンだったのかなーとか考える。）

家賃を払うのは、契約書をしっかり交わし、入居の鍵を受け取ってから。
これ大事。

.

【家探しを終えて】

以上のステップを経て、足掛け１ヶ月以上かかった家探しが無事に終了。

こう書くとトントン拍子に進んだようにも見えるかもしれないが、いやはや、体感はとっても長かった・・・

特に、短期で借りようとした家で契約書を交わせないと言われた時は、もう家が見つからないんじゃないか、と不安になったし、前に進んでいないという焦りもあった。

でも、総じてFacebook / Telegram 共に、想像以上に反応が良く、呼びかけをして本当に良かった。
コメントは少なくても、DMで結構連絡が来る、というのがわかったのも収穫。

『ほしいものは、言葉にして広く伝える』

ここでも大事だったか〜とまた勉強になりました。

しかも、実際に住む家が見つかっただけではなく、「最近移住してきた」とか「もうすぐバレンシアに移住する」というデジタルノマドや、「日本が好き！」って人から『良かったら今度一緒に遊ぼう』と連絡をいただくという嬉しいおまけ付き。

今度ごはんに行く約束をした。とても楽しみ。


さぁ、肝心の家ですが、住み始めたのが 12 月 17 日。そこから1ヶ月以上が経ちました。

もうね、一言で言って、

最高・オブ・最高。

自信を持って、最高の選択をしたなーと思える。

あの気に入ってたお家、申し込み通らなくて良かったー！神様ありがとうー！ってかんじ。

何って、ハウスメイトたちが、最高にあったかくて、やさしくて、一緒にいるのがすごく楽しいし、学ぶことがいっぱいなんです。

二人ともバレンシア出身の若者（1個下と3個下）なので、スペイン語はもちろん、バレンシアの文化や伝統、最近の流行まで、なんでも教えてくれる。

4人で映画を一緒に見たり、人気のテレビドラマでギャーギャー騒いだり。（スペインには、Isla de la tentacion というトンデモない恋愛番組があるのです・・・そのお話はまた今度。）

休日には一緒にバレンシアの村へ遊びに行ったり、クリスマス休暇の家族行事にも私たちを招いてくれたり。

彼らの友達にもどんどん引き合わせてくれる（そしてみんな優しい！）おかげで、知り合いも増え、バレンシアがホームになってきた感覚があります。

これは、本当にありがたく、幸せなこと。

バスルームはプライベートなのもあり、掃除や家事の分担に関しても、今のところストレスはなし。

実は私は昔「シェアハウスがしたい！！」と、本気で友人たちと（夫も含めた4−5人の仲間で）家を借りることを検討してたことがあるのですが、思わぬ形で夢が叶ってとっても嬉しい。

結婚する前の2年半くらい都内で同棲していて、
『結婚後は家を買う？』なんて話していたのに、
まさか結婚後半年も経たずに家をなくし、旅をして、その後はスペイン人カップルとシェアハウスをしているだなんて、思ってもみなかった。

これだから、人生はおもしろいな、と思います。

1年、2年、3年後、自分たちがどこで何をしているのか、今はまったく想像がつかない。（こうなってたいな、はあるけれど。）

それがこわいとか、不安だとかって感じることも(たくさん)あるけれど、
バレンシアの青空のもと、夫と一緒に散歩をすれば、
今、ここ、に幸せはあるんだなぁと思えるし、
『わからないくらいの方がワクワクするじゃん』と思い直せる。


実家の子ども部屋よりも小さな部屋の、狭いシングルベッドの上で押し合いながら、こんな気持ちを繰り返しながら、これからも一歩ずつ生きていくんだろうな、なんてセンチメンタルなことを考えたりして。


・・・家探しの記事だったはずが、本筋を逸れた一人語りが止まらなくなってきた。ｺﾞﾒﾝﾅｻｲ。

反省はしつつ、後悔はせず、日記のまとめに入ります。


結論、

スペインでの家探しにSNSグループ活用、おすすめです！
夫婦シェアハウスも楽しいよ！

ってところかな。

.
さて、メンバー限定で、住んでいる家のもう少し詳しい情報を載せますね。

私たちが住んでいる地域や借りている部屋、お金のことなど、プライベートな情報も載せるので、メンバー限定・有料とさせていただきます。

個人的に住んでみたいと思っているエリアや、反対に危ないからここは止めた方がいいと聞いたエリアについても紹介します。（ハウスメイト談）
大事な情報だと思うけれど、あまり広く変な先入観を与えるのもなーと思い、これも公開範囲を絞ります。

いつかスペイン・バレンシアで家を借りたいかも、と思ってる人にはかなり参考になると思います。

あと、私たちの暮らしのリアルと今後の展望についても、秘密基地だけの裏話ということで、自由に語らせてもらおうかと。

よければ、「わたしの心の秘密基地」メンバーになって読んでもらえると嬉しいです！

⬇︎メンバー登録はこちらから⬇︎

わたしの心の秘密基地（スペイン便り🇪🇸）｜ほそい りさ （スペイン暮らし🇪🇸）

初月無料です。
毎月ランチはアレなんで、とりあえず１回って人は、単品買いもできます🙆‍♀️

私たちが住むことを決めたのは、バレンシアの中でも