火は与えられなかった
毎晩、パソコンの前に座るようになって二ヶ月が過ぎた。
文章を、物語を書いている。書いて読み返し、消してまた書く。深夜のスクラップ&ビルドが止められない。これが良いと心と体が訴えている。
モニターの前に座りながら、心は真っ暗な世界を歩いている。
道を歩くごとに、言葉が、文が少しずつ見つかる。それらを拾い、キーを叩いて画面の中に重ねていく。そうやって拾い集めたものが、朧げながら物語の様相をなしてきた時、私はまた破壊をはじめる。もっと、もっと。体が、魂が求める。私はその要求に充分