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ツインレイ〜父のこと

彼の趣味のひとつが、私の父と同じだと知ったのは、彼と出会ってまもなく。

そのほんの数ヶ月前に、私は父を亡くしていた。

コロナ禍で、病院への面会が軒並み制限されたような頃だったし、治療方針を始め、ことごとく私の意見を聞こうとしない母親ともぎくしゃくしていた。

そんなんで、私は、死の間際の父に、何にもできなかった。

父が亡くなった後は、相続に関わる煩雑な手続きを全てやった。

何にもできなかったことへの罪滅ぼしみたいな意識もあった。

でも、周りからは責められた。暗に、時には口汚く。田舎だし。何をやってもやらなくても、何かしら言われる。特に誰か死んだ時には。

そんなのの後に彼と出会って、彼と父の趣味が同じで、私はふっと、彼の中に、父を見ていたところがあった。

もし彼が、私にお母さんを見てた、とか言ったなら、私は、そこまで年離れてない、って怒る(笑)。
けど私は、一回りも下の彼に、当時はもっと年下だと思い込んでいた彼に、間違いなく、父を見ていた。

趣味が同じ、なだけでなく、全体を覆う雰囲気とか背負ってるもの、とかが、父と彼は似ていた。

魂の同士、みたいなイメージ。

だから、彼を愛することや彼の幸せを願うことは、私の中では、父を愛することや父の幸せを願うことにもつながっている。



父と夫は、仲が良かった。

一緒に飲み屋さんに行ったりもして、父は夫をかわいがっていた。

それだけは、私が父に対してできた、唯一の親孝行かもしれなかった。

でも、夢に父が出てきてくれて、もう別れていい、って言ってくれた。




天使さまとチャネリングしてた時には、父と彼が出てきた。

父と彼は通じ合ってる感じで、彼は、父に、任せてください、って言った。

何を言ってるんだ、この男は。
そういうこと、絶対言いそうにない男なのに、って私は思ったけれど、父からも彼からも、あったかい愛が伝わってきて、私は涙を流していた。

天使さまたちも泣いてた。

いいもの見させてもらったわ。
みんな、あんたのこと愛してるのよ、すごい量の愛よ。って。



もし、父に生前、心の中で愛してる人がいたら、どうだっただろう、って考えたことがあった。

それはそれで、私は嬉しいかもしれなかった。

もともと、あったかい家族、というものを、私は信じられてこなかったから。

父が誰か、ほかの人を愛していても、私は、なんか、ほっとするかもしれなかった。

よかった、とまで思うかもしれなかった。


そうして、ムリして、強がって生きてこなくてよかったのに、父親とか、長男とか、家とか、全部投げ捨ててしまいたい時だって、たくさんたくさんあったろうに、って思ったりする。


そんなところも、父と彼とは似ていて、だから、私は、彼を愛して、癒やしながら、やっぱり、父のことも癒やしたいのだった。

私は彼を愛することで、彼と似た魂の男たち、強くあれと、家族を守れと言われ、自らもそうあらねばと思っているけれど、本当は弱々しくて傷つきやすい脆い魂を持つ、そんな男たち全てを癒やしたいのだった。

私は彼への愛を通して、そんな男たち全てに愛を送りたいのだった。









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