aestheometry
片目を瞑り
極彩色で形成された
幾何学模様を覗く
とても煌びやかで
麗しく見えては
いつまでも眺めていられた
僕らが離ればなれになり
一つの区切りから
こうして手を取り合うまで
幾年も過ぎてしまった
緩やかに回転を続けて
形を変えて
色褪せてしまった
それは
中心の輝きから
少しずつ歪ながらも
手を伸ばすように模様を変えて
少しずつ色合いを深めていく
あの時言えなかった言葉
あの時伝えたかった想い
あの時の僕らが
再び手を取り合う
緩やかに回していたのは
時間でも経験でも誰でもなくて
自分自身みたいだ
瞑っていた片目を
見開いて見えた 幾何学模様は
あの時眺めた形や色に
少しだけ近付いた