湖と森の道東
森と湖といったらフィンランドを思い浮かべるひとは多いでしょう。筆者もヘルシンキからハンコーまでドライブしましたが、確かに森と原野ばかり。湖もありました。しかし、わが国の北海道はその比ではありません。フィンランドなんかでは見られない素晴らしい景色があるのです。道東にある、オンネトー、阿寒湖、屈斜路湖、摩周湖のルートは、湖と森のオンパレードです。
オンネトーは足寄にある湖です。ここから雌阿寒岳と阿寒富士も見えます。筆者が行った日は雲だったので雲の流れが早く見えたり見えなかったりでしたが、見えているときはまさに秘境という感じの風景です。
オンネトーから10-20分で阿寒湖です。阿寒湖はまりもで有名です。遊覧船でチュールイ島にゆくとまりもセンターでまりもを見ることができます。
阿寒湖はまりも推しで、まりもの歌が遊覧船で流れますが、昭和中期の歌なのでさすがに古臭さすぎ。阿寒湖から屈斜路湖までは約1時間。
屈斜路湖は、約30万年前に起こった大規模な火山噴火によって形成されたカルデラ湖です。カルデラとは、火山の活動によって形成された大規模な凹地のことです。火山の噴火によって大量のマグマが噴出し、その後にマグマが通った地下の空洞が陥没することで、地表に大きな窪みができます。この窪みをカルデラと呼びます。
屈斜路湖から摩周湖までは30分から1時間程度のドライブです。森や原野のなかを進みます。途中に硫黄山があります。
明治初期から昭和30年代にかけて硫黄の採掘が安田財閥により行われており、重要な輸出品でもありましたが、1950年代後半に石油の脱硫装置からの硫黄生産が主流となったため、閉山となりました。
そこからさらに進むと摩周湖です。
摩周湖は、約7000年前に起こった火山噴火によって形成されたカルデラ湖です。抜群の透明度を誇る摩周ブルーはソフトクリームにもなっています。
そして摩周湖から釧路までは湿原が広がります。
釧路までは羽田から1時間ちょっと。ヘルシンキは13時間です。ヘルシンキ行くよりもずっと少ないリソースで行ける湖と森の北海道へ。
(Aug/2024)