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オーストラリアはどんなところ?

世界で最も遠い国

オーストラリアに住む人たちはオーストラリアはどこの国からも遠いんだよと言います。シドニーからのフライト時間を調べてみると、最も近いニュージーランドのオークランドが3時間、ジャカルタとシンガポールが8時間、バンコクでは9時間と、近隣諸国に行くのも結構な時間がかかります。輸入品のリードタイムは半年みておかないといけないため、ストックコントロールが難しい状況にあり、いわゆるサプライチェーンのプランニングに重点が置かれているようです。

移民と資源の国

オーストラリアは人口が2500万人程度の移民国家です。自分と一緒に働いている人たちも移民一世とオーストラリア生まれの人たちが半々くらいです。
オーストラリアの産業といったら、豊富な資源でしょう。オーストラリアは資源・エネルギーの世界有数の供給国で、鉄鉱石(生産・輸出で世界1位、2020年)、石炭(輸出で世界1位、埋蔵量で世界3位、2020年)、液化天然ガス(LNG、輸出で世界1位、2021年)など、わが国にはないものを豊富にもっています。また、希少金属・土石類も豊富で、ニッケルの埋蔵量でも世界2位(2021年)、リチウムは生産量で世界1位(2021年)、ウランの埋蔵量でも世界1位で生産量で世界2位(2019年)となっており、まったくうらやましい限りです。資源は場所がすべてなので、なんともしようがありませんが、それだけでわが国よりも楽な生活ができるといってもよいでしょう。
土地がものをいう農業も盛んです。羊が広い土地で飼われています。

ギブソンステップ近くの羊たち
ずっと遠くまで羊がいる

物価高の国

オーストラリア経済の特色として、GDPの約7割をサービス産業が担っている一方で、農業及び工業セクターがGDPの1割を担い、かつ、輸出額の約6割を稼ぎ出していることが挙げられます。また、オーストラリアは天然資源の高騰による貿易収支の黒字が労働コストの高騰を招き、最終的に製造業の衰退を起こす典型的なオランダ病状態なんだそうです。これは、国際収支は赤字なのに、資源開発のための資本流入によってそれが埋め合わされるため、国際収支が赤字でも高い経済成長が維持され、労働コストが上昇するためです。高い労働コストの懸念から製造業の空洞化が起き、加えて人口も会社も少ないために、競争が起きないため、いったん決まるとマーケットをコントロールしやすく、消費者は選択肢が限られるので、欲しいときには高くても買わざるえないため、ものの値段が高くなります。労働コストが高いので、外食も高くつきます。そして国土が広いのに人口が少ないので、輸送コストも高くなってしまいます。600mlのコーラのペットボトルが4-5AUD、2023年3月のレートで換算すると400JPYもします。また、オーストラリアでは最低の時給が2000JPYを超えるという話も読んだことがあります。

自然の国

オーストラリアは自然を見に行く国だと思います。

ブルーマウンテン

シドニー西部のブルーマウンテンは広大です。向こうまで行って帰ってくるのに一日以上かかりそうです。

12アポステル

メルボルンの西にはグレートオーシャンロードという海岸道路があります。苦労して開拓された道で、名前は大げさですが、いわば東伊豆の135号線と同じです。そこをずっとゆくと風光明媚なところがあり、12アポステルもその一つです。たしかに変わった奇岩ですが、それを使徒を意味するアポステルと呼び、12もないのにキリスト教の12アポステルと同じ名称をつけるセンスがオーストラリアです。

ギブソンステップ
ロッホアードゴージ

12アポステルの近くにはロッホアードゴージやギブソンステップという岩があります。ここも景色はいいですが、ここに取り残されれたら周りになにもないので大変です。
こうした自然環境を守っていくことがオーストラリアの命題であり、かつありあまる国土を持つため、あっち系が幅をきかせやすい国でもあります。プラスチックだめ、炭酸ガスはだめ、風力発電や太陽光発電を使いましょう系です。炭酸ガス減らすことで、あの大自然が維持しようとしてる意味不明な人たちです。森林に必要なものがわかっていない。
さて最後にオーストラリアのシンボル、カンガルーとコアラです。

カンガルー
コアラ

コアラは一日の大半は寝ていますが、起きてユーカリを食べ始めると他には目もくれず、ずーっと食べ続けていました。邪魔がはいると追い出します。

東京からシドニーやメルボルンは9-10時間かかります。遠い国ですが、わが国には非常に重要な国です。一度は行ってみるのもいいでしょう。

(May/2023)





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