台湾街歩き
台北では公園をよく見かけた。木が植わっているので、日差しが避けらる。涼しいとまではいえないものの、こういう場所があるとほっとするものだ。
康楽公園と林森公園は、中山にある。林森北路の東が林森公園、西が康楽公園である。大東亜戦争以前、ここは共同墓地であった。戦後、不法に占拠されて住宅が乱立していたが、1997年に撤去され、2002-3年にいまの2つの公園ができた。台湾総督であった明石元二郎の墓に付随する鳥居があったが、当時は、物干し台として使われていたそうだ。公園ができたときに、鳥居は二二八和平公園に移されたが、その後、2010年に林森公園に戻されている。
康楽公園は小さめで、林森公園は大きめである。朝はジョギングする人たちをよく見かけた。
林森北路の西にある中山北路は、蔣介石が士林から総統府へ通勤するときに使っていた道だと台湾人は言っていた。そのため道が整備されたんだそうだ。その中山北路を歩いてゆくと、サンドイッチや焼きそば、豆漿などを売っている店や食堂も見られる。
オープンな作りで、扇風機と冷風機が置かれている。焼きそば作っているおばちゃんは暑そうであったが、次々と作っていた。ここで買うか、食べるかしてからオフィスに行くのであろう。台北駅も近いので、出張者も使うと思う。
吉林路は林森北路の東にある。その通りにある洪記豆漿大王は朝食を各種取り揃えたチェーン店だ。
メニューが豊富でどれを頼んでいいのかわからない。よく見ても日本語の漢字と違う漢字なので、イメージがわかない。また、注文後に出来上がると呼んでくれるのだが、何を言っているのかわからないので、目の前で待っているほかないであろう。
台南の友愛街は昔ながらの街並みが残っている通りである。友愛牛肉湯は早朝からやっていた。
ここは台南に住んでいる台湾人に教えてもらった。牛肉湯と猪油拌飯もしくは牛肉炒飯が定番だ。友愛街は市場や商店が並んでいた。早朝だったのでどこも閉まっていたが、機会があったらまた行ってみたいと思う。
台北に戻ろう。台北にはオフィスビルが多いが、南京東路にあるこのビルに入ってみた。
この中はシェアオフィスがあった。もはやオフィスは必須ではないのは台湾も同じだ。
日本では絶対につけない店名を見ることもできる。いくらなんでも大丈夫なんて店は日本にはないであろう。
夜になると雰囲気が変わる。長春路はレストランや商店が多い。支那語に混じって日本語の看板も見れる。
夜市は台湾のポピュラーな夜のお出かけスポットである。
寧夏夜市は台湾人おすすめの夜市である。道路の真ん中に屋台が並び、通路が狭いので、ぎゅうぎゅうである。ただ支那人のようにマナーが悪くないので、行儀よく並んでいろいろ買い食いをしている。ただあまりに人が多いので、落ち着いて食べられる雰囲気ではないし、ビールを置いている店がほぼないので、ちょっと歩いてつまむくらいがいいのではないか。
台北には戦前、靖国神社があった。いまはその場所に忠烈祠がある。辛亥革命、支那事変および国共内戦に貢献し、死んでしまった英霊が祀られている。
ここでは中正記念堂や國父記念館での衛兵交代と同様、1時間ごとに衛兵交代式が行われている。
英霊を祀るというのはこういうことであり、わが国の英霊ももっと祀られてしかるべきだと思う。
忠烈祠の西には圓山大飯店があるが、そこにはかつて台湾神社があった。
戦後、神社が廃止され、跡地がホテルになった。かつての台湾一のホテルである。このホテルには蔣介石が緊急時に逃げるための地下通路がある。またその隣には台湾国際放送、むかしの自由中国の声の放送局がある。BCLをやっていた時代、何度となく受信報告書を送ってベリカードをもらっていた。今回はバスで素通りしてしまったが、次回は降りてみたいと思う。
(Sep/2023)