父と娘のNY旅行③(父のメッセージ、エネルギーを感じよ)

Hi How was your day? 

I walked around a lot of towns....


今日出迎えてくれたのは鉛筆作家の方の夫婦の家だ。鉛筆で絵を描くのではなく、鉛筆そのものを削り黒い芯を残していき、物語のような世界をつくっている。アートも本当に様々だ。

作品を制作するアトリエの奥に部屋があった。

私は部屋に到着してそのまますーんとベットに落ちる様に寝てしまった。


AM3:00お腹が減ったなぁ…と思いながら天井を見上げるとベッドの真上に小窓があった。星が見えてとても綺麗だった。

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冷蔵庫に行くと私の分のご飯があった。日本人は米がいいと思ったらしい。タイフードをテイクアウトしてくれていた。タイ米とチキングリーンカレーをちびちび食べた。明らかに大人の辛さだ…。本当に辛かった。サンドイッチの方が美味しく食べられたのになぁ…と思いながらありがた迷惑なカレーを食べた。

翌朝はお父さんと午前中からガローへ出陣した。

コンクリート打ちっぱなしの事務所にMacが並んでいた。細身の男性のオーナーが握手をして出迎えてくれた。

早速そのオーナーはお父さんと話し出したので、私はお父さんの座った椅子から少し離れた黄色い椅子にちょこん。と座って待つことになった。

2メートルぐらい離れていた。

お父さんが英語で何かを伝えていて、オーナーが頷いたり、何か聞いたりしているのを見守っていた。なぜかその様子がすごく不思議だった。そして、頭の中で考えた。

お父さんは何故ここに私を連れてきたんだろう。私が今ここに座っていることも1つの作戦なのか…アーティストをしながら子供を育てなくてはいけない大変さも父のプレゼンの1つで、心理的作戦なのか…と頭の中で考えながらじーっと良い子で座って時をすごした。



お父さんの仕事が終わってから、ワールドトレードセンターへ連れて行ってくれた。9.11のあのビルだ。

1階のカジュアルなカフェへ行くと大きなピザが並んでいた。1切れが顔の大きさぐらいの大きなピザが並んでいた。もう腹ぺこでなんでも食べられると思った。

お父さんは好きなピザとドリンクを私に指差し注文させてくれた。ほとんど話せなくても、指差しなら大丈夫だ!
この時、話せなくてタジタジして、後ろに並んでるお客さんを怒らせない様にだけすればいいと習った。お父さんとレジのお姉さんのお陰で、注文するという任務は無事遂行できた。


あとはお父さんに言われた通りお財布からお金を出してレジ前のカップにチップをいれたらレジのお姉さんがウィンクしてくれた。

アルバイトらしい若いお姉さんだった…
9.11はこの年の5月。事件があった時、まず浮かんだのは“あのお姉さん"だった。お姉さんは逃げられたのか…まさか自分が行ったあと4ヶ月後にあんな事になるとは思いもしなかった…


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席について、早速ピザを頬張った。

『日本やったらピザ一枚が1人分やけど、これやったら1切で十分お腹いっぱいになるやろ!』とお父さんが笑っていた。

この後センタービルの上まで登り、NYを一望した。ビルの行きも帰りもエレベーターには【STOMP】とプリントされていた。

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『これなーに?』と私が聞くと、

『明日の夜はこれ見に行くねんで』とお父さんが言った。そして、

『目の前で人が頑張ってるのを見るのは全然違うからな、エネルギーを直に感じるんや。人の頑張るエネルギーは凄いんや!NYで生きてる人は外から来て必死に頑張ってる人も多い。明日見に行くショーもオーディションで勝ち抜いた人じゃなきゃ立てないんや!頑張るエネルギーってのを肌でちゃんと感じるんやで!!』と笑顔で話してくれた。

どうやらSTOMPはNYでは有名なショーらしい。

拾ったゴミみたいなものを、楽器にして観客を楽しませてくれるエンターテインメントショーだと言われた。STOMPはだいぶやばいショーなのか?よくわからないが、センタービルのエレベーターに宣伝させてもらってるぐらいだから、やはり本当に有名なのだろう。

明日も何が起こるかわからない。ワクワクだった。

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