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父と娘のNY旅行⑤(頂点に立てる人)

家に帰って、夜に備えて仮眠した。

夜に何があるのかって?

STOMPだっ!

まだSTOMPのことはよくわからない。

ただ、何か楽しそうな予感がした。日本にも来日したことがあるらしいが、父に言わせると臨場感が日本と全く違うらしい。

理由は簡単、開催規模が全く違うそうだ。

日本では大きなホールで沢山のお客さんを呼んで開催するが、NYでは小学校の教室ほどの空間で観れるからだ。

どんな演出か、何が起こるのか?

父の言う目の前で一生懸命演出する彼らのエネルギーとはどんなものなのか…?

STOMPの説明を簡単にしよう。

STOMPはダンスをしながら、ガラクタ(拾ってきたようなもの)を叩いたり楽器の様にして、演奏しパフォーマンスをするグループだ。

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PM20:00がすぎ、すっかり大人の時間になった。

開演と同時にホウキで舞台をはきだした。砂ぼこりがあがり、何人かが咳をしだす。      そんな無茶苦茶なダンスパフォーマンスがはじまった!

教室ほどの空間でをやるから、10列目ぐらいまでの席はもちろん埃が舞う。

とんでもないパフォーマンスだ。

前から5列目ぐらいの席の男性が咳き込み、開始5分でリタイヤ。もうその男性が戻ることはなかった。笑

父はそれをみて爆笑していた。『ほっこりまみれやん。無茶苦茶やな。あの人出て行ったやん。笑』と言った。

その様をみて、私も笑った。

舞台も静かに見なくてもいい。感情表現も自由だ。

その後も巨大なドラム缶を足につけてダンスをしたり、色んなモノを打楽器にしてパフォーマンスを繰り広げてくれた。

英語が全て理解できなくても楽しく見ることができた。無茶苦茶なパフォーマンスだったが、子供でも面白く見入ってしまい、自然とファンになっていた。

実際帰国後に、数年してから母も連れて家族で日本で見に行ったのを覚えている。もちろんその時は大きなホールだった。


帰りに、

父『どーやった?今日』

私『楽しかった!!英語わからんくても楽しかった!!またみたい』

父『楽しかったか。良かったよかった。あの人たちも今日あの舞台に立つのに一生懸命努力してはるんやで。オーディションがあって、そこで選ばれし人だけ出れてるんや。輝かしい舞台の裏には大変な努力があるんや。頂点の一角に立った人しかあの輝かしい舞台に立たへん。頑張った人にだけ見れる景色があるんや。何でも人より頑張らなあかんで。』

そう教えてくれた。

家にいたら毎日ジーパン履いて、好きな服を着て仕事して、たまに遊んでくれる父。友達の家の親みたいにスーツで毎日仕事いくカッコいい親に凄く憧れていたが、

この時、この旅では父が何か生きながら教えてくれてるのを感じた。

つづく…

記事読んでくださりありがとうございました( ´ ▽ ` )また見に来てください。お待ちしてます!!









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