ぶ“りら”途中下車@加曽利貝塚・前編(千葉市若葉区)
前回の「ぶ“りら”途中下車」は、千葉都市モノレールの旅をお届けしました。記事はこちら。
さて、時刻はまだ朝9時過ぎ。予定では、千葉市動物公園を訪れるつもりだったのですが、その前に寄り道を。
モノレールの途中駅(桜木駅)で、駅名標に小さく“加曽利貝塚”と書いてあったのです。加曽利貝塚!小学校(もはや40年も前の話)の社会科で習った!何だか急に盛り上がってきました。何しろ私、人生“初・貝塚”なのですから。これは行ってみないわけにはいきません。
モノレールを桜木駅で下車、千城台駅方面に戻り、コンビニ横の脇道に入って歩くことトータル10分強、加曽利貝塚にやってきました。
写真1・加曽利貝塚入口。貝塚って、広いんですね。ちょっとした森林公園の趣。
加曽利貝塚博物館のホームページによると、加曽利貝塚は、千葉県で初、貝塚では全国初の、文化財保護法の特別史跡に指定された、学術的価値の特に高い遺跡なのだそう。
入口の目の前、こんもりとした丘(これが「北貝塚」らしい)に、貝塚の断面が見学できる施設があります。入ってみましょう。
写真2・北貝塚の断面観覧施設。ここから中に入ります。
写真3・4・貝塚の断面。おーこれはすごい。丘全体が貝塚なのですね。ざっと20mほどの通路の両側が、貝殻の壁になっている。高さ2m以上(もっと?)。貝の種類まで分かるのもすごい。貝塚ができた時代には、この辺りまで海だったのですね。
※撮影禁止の掲示がなかったので、フラッシュを切って撮影しました。室内での撮影は、以下同様です。
北貝塚は、ほぼ林。時折「マムシに注意」などという立て看板が現れるから、ちょっとビビる。でも、お散歩するにはいい所です。
写真5・北貝塚。樹木と下草がうっそうとしている。
北貝塚エリアには、竪穴住居観覧施設と、加曽利貝塚博物館があります。竪穴住居の方は改装のため閉鎖中(ホームページによれば、10月2日より公開再開予定とのこと)。なので、博物館の方に行ってみましょう。
写真6・加曽利貝塚博物館・外観。キャラクターと一緒に記念撮影的な顔出し立て看板って、どこにでもありますよね。
貝塚は、ただ貝殻が捨ててある場所、というだけでなく、古の人たちの暮らしや文化、思想などを思い量ることのできる貴重な遺跡なのだということが、よく分かります。
個人的には、立派な土器や生活雑貨(としか言いようのない雑多な小道具)が多数出土していることや、丁寧に葬られた犬(骨折が治癒したであろう跡があることから、怪我した後も大切に飼われていたことが想像できる、とあった)などが印象に残りました。
※博物館なので、内部の撮影は遠慮したのですが、後日ホームページを確認したら、何と撮影可能とのこと。残念!
このあと南貝塚エリアにも足を踏み入れているのですが、長くなるので続きはまた今度。
(つづく)