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言葉をためる。

昔から言葉をためてきたように思う。

思うように話せなかった、子供時代。

話さない、のではなく『話せない』。
頭の中ではわかってるのに、
口から言葉が出てこない。
最近では緘黙という名前が付いている。

昔はまったく理解されなくて、変な子扱いだった。
友達のお母さんが「あの子と遊んじゃダメよ」という。
あの子はしゃべれない、可哀想な子。

なんだかうんざりで。
そんな自分も大嫌いで。
勉強はできたし、少ないけど友達もいたし、授業の受け答えはちゃんとしてるのに、なんでそんな扱いなのか。

学校って怖いね。
自分より下の子がいると、みんなホッとするんだ。ミンナオナジジャナイトダメなんだ。

何か一つ秀でてると一目置かれる、って知ってて
勉強で奴らを抜かしてやった。
人当たり良さそうなのに陰口言ってたりとか
先生の前でだけ良い子だったりとか
子供ながらに人間って醜いなぁって
嫌気が差したらもういらなくなって
高校ではよりしゃべらなくなった。


大人になったら、少しずつ話せるようになったけど、弱いとこ見せたら足元すくわれる気がして、弱い自分を受け入れてくれるひとなんていないだろう、って、なかなか自分を曝け出さないクセがついていた。


家を出てひとり東京に来たくせに、
自分の場所なんていらなくて。

誰にも気にかけて欲しくないくせに、
なにより誰かに愛してほしかった。


わかってるよ。
受け入れてもらう、ってのは間違いで。
弱い自分を自分で認めることだった、ってこと。


そうやってためこんだ言葉を、
わたしは今まさにこうして書き連ねている。

noteの私の言葉は、
そうやって生まれてきているのだろう。


自分の意思で、言葉が泳いでいく気持ち良さをようやく知った。

『辛い』ためるも、
『悲しい』ためるも、
『もうイヤ』なためるも、
振り返れば私を育てたものなのだと気づく。


ためるのも、
そんなに悪くないかなって
思えてきたら、しめたものだ。




自分を吐き出すエッセイはなかなか得意じゃないけど、『ためる』の文字を見た瞬間『言葉』が結びついたので、とりとめもなく書いてみました。


((*_ _))ペコリ



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