一足違いで行ってしまったエレベータが自分の住んでいる階に止まったときの感情に名前をつけろ
あけましておめでとうございます。
その感情は時間経過において複合的で。
1. 予感
目線の高さの人の脚。顔は見えない。霊感を与える。見送った脚。見送った箱が、自分の住んでいる階に止まるのではないかという予感。
2. 逡巡
予感は当たる。逡巡。ボタンを押して箱を呼んで追いかければ、先程の同階の脚に鉢合わせるのでは?微小な恐れ。都市生活的逡巡。
3. 安堵
箱に入る。上昇、扉が開く。恐れは現実のものにはならない。エレベータの往復時間は脚が彼の宅に収まるのに十分な時間だからだ。
4. 推理
安堵もつかの間、彼の脚がどの扉に消えたのか?
推理。特定法がありそうな気がする。詰将棋のような・・・思考だけで到達できるような、なにか。とてもありそうな気がする。なにかとても賢い方法がありそうな気がする。が、わからない。唯一不正解が確定している扉を開け、帰宅。
解なし。詰将棋ではない。将棋だっただけだ。
本年もどうぞよろしくお願いいたし Monday
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