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韓国に出会ったきっかけ①

シドニーオリンピックの翌年、2001年にまだまだ若かった私は、今しかない!と思い立ち、ワーキングホリデービザを取得し、オーストラリアへ。

英語を勉強するという大義名分があったけど、本当は今しかない経験(遊びともいう)をするために。
飛行機チケットを取ったら仁川経由のシドニー行きだった。
今でこそ有名な仁川空港だけど当時はまだ開港したばかり。

インチョン?どこ?韓国?
全くピンとこないまま出発の日を迎えました。
福岡空港で飛行機に乗ったら、隣のおじさんが韓国人。韓国行きだからまあそうだろう。
でも私は今からはじめて1人でオーストラリアへ、しかも1年間の予定でしばらく帰国しないという状況。寂しさと不安で泣きそうになってる私に気づいたのか、隣の韓国人おじさんが何やら話しかけてきた。

確か英語だったと思う。
「どこ行くの?」
今からオーストラリアに行くこと、英語を勉強しに1人で、誰も知らない、などなど聞かれるまま話したと思う。

するとその韓国人おじさんが、読んでいた新聞になぜかハングルを書きはじめ、聞いてもいないのに簡単な単語を教えてきた。

今でも覚えている。나무と書き、「これはナムと読んで、意味は木だよ」と。私もおじさんに言わされ、ナムの発音の練習。
あとははっきり覚えていないけどいくつか簡単な単語を教えられた。
なぜか飛行機の中で韓国語の練習をさせられるという不思議な状況に。

そのうちおじさんは私にこう言った。
「オーストラリアは1週間くらいにして、そのあとすぐ韓国に来なさい。私が案内してあげるから」

なんで私にそんなことを言ったんだろう、もう聞く術もないけど今そのおじさんに再会できるなら聞いてみたい。

福岡から仁川まで、たった1時間くらいの短い時間。
最初の不安や寂しさはいつの間にか消えていた。

そのおじさんはトランジットする私に最後まで「こっちだよ」と道案内してくれて、別れた。ありがとう韓国のおじさん。

②につづく





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