
ショートショート:ジャムおじさん
「やあ、おじさん」
「よお、たろすけ。元気か?」
「今日もあそこへ行くの?」
「今日はこいつと町のはずれにな」
そういうとサックスを傾けた。
町のはずれには野菜売りやらなんかが屋台を出して物を売っている
そこのケシーおばさんがジャムおじさんのお気に入りなんだ。
週末になると彼女の屋台の隣でサックスを吹いて人を集める。
帰りに際になると野菜をいくらかもらって帰ってくる。
それがジャムおじさんの週末の過ごし方。
僕も買い出しを頼まれると必ずそこに行く。
なぜなら、ケシーおばさんの野菜はどれも安くて新鮮でおいしいんだ。
それから年月が経ってケシーおばさんはジャムおじさんと結婚した。
ある日おじさんにどうしてそんなに幸せそうなの?と聞いてみた。
そしたら言うんだ。
「俺はね、神様っているだろ。あれは妻だと思ってるんだ。」
そういって笑って煙草をふかした。
おじさんは言った。
「幸せの秘訣はいつの世も、妻を幸せにすることだ。
妻の前で格好つけるなんてナンセンスさ。
ただ脇に沿えるようにいればいい。
そして日常のささやかな思いやりを忘れないことだね
妻が幸せであること。
それが何よりもsouds goodなのさ」
「そうなんだね。」
「それとな、世界の中心は女性だよ。お前もいずれそういう人ができたらそう思うことだ。世界は女性が幸せになれば幸せになる。そうなってるのさ、なぜなら、もし仮に君の妻が、君のおかげで世界一幸福だったとしよう。そしたら、その恩恵を何よりも受けられるのも君だからだ」
「ふーん。おじさん、sounds good!」
「ははははは。ありがとう。」
「そしてだ女性は平和の象徴でもある。女性はわがままになってる時が何よりも幸せなんだ。
我慢させてるのを都合よく従順だなんて考えちゃナンセンス!
そりゃ本当の男じゃねぇな。
わがままになっているとき、それがまさに平和の象徴なんだ。
いいか?
だから、いつの世も、平和の象徴はどこにでもいる口うるさいおばさんだったりするのさ
souds good .
本当の男であれよ」
そういうと、おじさんはサックスを担いで市場へと出ていった。
おじさん。
かっこいいや。
サックスを吹くおじさんの隣で、
野菜を売るおばさん。
みんな、二人が大好きさ。