はじめての最後#9

明後日会う約束だった。
でも、なくなった。
「ごめん 無理 やること多すぎて 泣きそう」
だって。
異動前だもの、やることが多いのでしょう。
泣きそうという文字を見てガチ泣きしたのは私だ。
そもそも私から、行くのか？と訊ねた返事がこれ。
やっぱり脈ナシかなぁ、これは。
ただ、普通の会社員や自営業者とは違う人だし、そもそも毎日三重生活の日々の上、異動前とくればキャパオーバーしても不思議では無いけど。
だから一旦、忙しくて会えないことは納得した上で…

でも言いたい。
彼に会うためにしていることを発表したい。

●1㌘でも痩せるためにひとりの時は草メインの餌
●毎日滝汗を出して肌コンディションをキープ
●高級導入美容液を筆頭にお手入れ抜かりなく
●温活で暑くてもhotドリンクのみ
●ボディスクラブで角質除去
●週1サウナか塩風呂で毛穴の汚れ激落とし
●保湿クリームで全身ベトベト～乾くまでリンパ流し
●引き締めクリーム＆ソックス必須
●毎朝のスクワット…と見せかけた膣体操
●ネイル＆ペディキュア(自分でやる派)
●ヘアトリートメント
●下着の購入＆お洋服の購入
●生理スケジュール(終わりかけに会うとか、洗浄して生理早く終わらせたりがかなり苦労する)
●日々メイクの鍛錬

まぁこれくらいでやめておくが。
好きな男に会うために、日常の生活や主婦業、会社員の仕事をした上で女子がこれだけの影の努力を積み重ねていることを男たちには知って欲しい。このうちいくつかは、彼のせいではなくてただのルーティンだけどそれは今はいい。

でもこの努力は、自分の好きな男には言いたくないし知られたくないのだけど。
でも言いたくなる。こんなにがんばってこの日のために努力してきたのに…と。
そして会えて、彼が腰に手を回した時、努力の結晶で磨き上げたツルツルボディは、さも天然ですと言わんばかりの顔でいたいものなのだ。
つまり
私の大好きな彼は、私と会う日を作らない限り私がしている日々の積み重ねに、休息日を与えないという拷問をしているわけだ。
どんどん綺麗になってもしらないからね。
ドラッグストアで買い出ししたまま、会えなくなったLINEを見て1人でしばらく泣いた。

もう、会えないんじゃないか…
そんな不安が迫り来る。
もう一度彼に抱かれたい。