ショート怪談「人形」
ある日、臼井(うすい)さんは、通販アプリで和服を着た等身大の球体関節人形を見つけた。等身大という大きさや球体関節人形ということもあって、その人形はまるで生きているかのような感じがした。その魅力に惹かれた臼井さんは、例の人形を買うことを決心した。
数日後、その人形は宅配を通して自宅に届き、リビングに飾られた。その日から、臼井さんの身に不可解な現象が起こり始めた。深夜、臼井さんは人の気配を感じて目を覚ました。リビングの辺りから足音、そして微かに聞こえる女の笑い声がする。そう、例