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第2話「学生が多い町、湘南台 」 ~約9年、湘南台の同じアパートに住み続けていることを自慢げに話す謎~

昨日、「約9年、湘南台の同じアパートに住み続けていることを自慢げに話す謎」というタイトルで、#感じたことをどうにか言葉にする 毎日更新のnoteを書いた。

今朝起きて、書き残しがあったことを思い出したので、編集するよりは続編にして、思い出したり新たな変化を観察したら、ぽろぽろ書いていこうと思い、1本の独立したnoteとして書くことにした。


あと1年半で、どんな記録が増えていくのか。ちょっとだけ、楽しみだ。

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湘南台駅は、この駅が最寄りの大学がおそらく3つある。多摩大学、文教大学、慶應大学だ。そして、近隣を含めると、フェリス女子大学と日本大学もある。日本大学のキャンパスは隣駅だ。

どの大学も、関西にいた頃は東京の中心地か横浜の一等地のようなところにあるイメージだったが、しっかり辺鄙なところにあるもんだな。
思い描いていた大学生活と全然違った…という人は、かなり多いはずだ。でも、それが=(イコール)充実していない、ということではまったくないのが面白いところ。

これだけの大学が集まっていると、相当数の学生が湘南台駅を利用していると思う。快速が停まる駅だし、チェーン店と個人店を合わせれば、飲み会しやすい居酒屋が結構揃っている。3つの路線が走っているので、大人数で集まっても、解散しやすい。

約9年住んでいる間に、コロナという大きな出来事があった。実際、その2〜3年で、大きく景色が変わった。「閑散」という景色を目の当たりにしたのは人生で初めてかもしれない、というくらい、コロナの時期の湘南台は静まり返っていた。

大学がなければ、こんなに人の往来が減る町なのだと、びっくりした。さすがに通いは無理な距離(海外含む)に実家がある学生も、オンラインということもあって、一人暮らしをはじめずに実家から受講する人もいたから、そうなっても仕方がない。

学生で持っていたところが大きい飲食店は、コロナを機に湘南台を後にした。あの牛角が閉店したり、途中からカッチカチの冷凍肉が出てくるしゃぶしゃぶ食べ放題3,000円の某チェーン居酒屋は、いまではチョコザップだ。それ以外も、地元民からこよなく愛されているパスタ屋さんでさえ閉店の危機に陥ったり、学生がわりと経済を回していたのだなと感じる変化だった。

思い返せば、あまりに人がいなくてさびしすぎて、一人でこの町に住んでいられなくて、当時「わたし、湘南台を一人で切り盛りしてんねん…」と、ほかの湘南台住民に対して失礼すぎる大法螺を、SFCの友達(卒業生含む)にほざいていた。それくらい、湘南台に友人が一人もいなかったのだ。
「人の肌のぬくもりと、近くに知り合いがいるということは、安心して暮らすためにすごく大切なことなんだな」とコロナと湘南台に気付かされた。

最後に、湘南台駅には、「地域最大級のパチンコ屋が3店舗」ある。一時期、バスの車内音声広告が2〜3個連続パチンコ屋さんだったときは、それしかないのかよ…とブルーな気持ちになったのが正直なところだ。

湘南台のネガティブキャンペーンをするつもりはないのだが、鳩に餌をやりつづけるおじさんと、布教活動をしつづける宗教団体が、いつもどこかに、どちらかはいる。
湘南台駅は半地下のような構造なので、今年の夏の湿気は改札を目にした瞬間「モワッッ」と、それはもうとんでもないものだったが、そのなかで熱心に、それも体調が心配になる年齢層の人たちがお昼間の一番暑い、もはや熱い数時間、エスカレーター前でビラをくばりつづけていた。

改札前に結構な数があるベンチは、この半端ではない暑さだった真夏の昼間に、一人でお弁当を食べる人が結構いた。
これはほんまにめちゃくちゃ不思議。しかも、冬はいない…?コンビニ弁当の人もいれば、ちょっと立派そうな幕内を食べる人、家からの手作りのお弁当の人もいた。
年齢層も、ごくたまに若い人もいて(手作り弁当のお姉さん)、でも比較的おじさんおばさん、おじいちゃんおばあちゃんが多かったように思う。
私が通りかかる時、たいてい5人はそういう人がいた。曜日によるのだろうか。
通りすがりに、観察とも言えない、ただ見て通り過ぎるだけでもこちらの体調が悪くなりそうな気温の中で、おべんとうを食べる人。

夏だけに生じるイベントだとしたら、奇妙だ。
今年の冬、観察してみよう。

ああ、あと、夜に帰る時よく見かけるのが、通り道にある花壇の淵に座り、有線イヤホンでラジカセを聴きながらスト缶を飲んでいるおじいさん。今度、話しかけてみようか。20回は見かけてきたと思うから。

学生が多い町、と書いたけど、最近新しいマンションもどんどん建って、ファミリー層が増えてきた。
私の勝手な持論なのだが、その土地の価格とトイプードルの頭数は比例する。
引っ越し先のゴミ箱を見れば治安がわかるように、トイプードルを筆頭に犬の散歩をしているマダムをどれくらい見かけるか、で大体の治安がわかると思っている。
湘南台は、少なくとも2016年は、犬を散歩している人はほとんど見かけなかった。馬の散歩は見かけたけど……え?

最近、ワンコも増えました。変わってきたなあ。

そうそう!!湘南台には、ちょうおいしいコーヒー豆屋さんがあります。たしか、厚木が本店。「南蛮屋」というところです。つい先日知ったんやけど(笑)

ヘッダーのコーヒーは、インタビュイーへの手土産を買いに行った時に、「待ち時間にどうぞ」と淹れてもらったもの。おいしかった〜

次回は、湘南台のいいところ、書けたらいいな。これだけお世話になっているからこそ気づく不満、みたいなところを書き出してしまった気がするので。
もちろん、好きなところもある。だから、こんなに住んでる、たぶん。

おわり。


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新田 莉生/ Rio Nitta/ 生き方研究家
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