聞き分けの良いファンほどある日突然いなくなる

推しのライブグッズが発表された。
発表されたと同時に鍵垢で不満を垂れ流す。ダサい、高い、ランダム商法エグい。そこそこいい値段でペンライトを買うのにまた次の年には新しいペンライトを買わされるのもなんだか解せない。
文句ばっかり、言いたい放題だ。

これが新規ハイだったらすべてのグッズを喜べたんだろう。実際、新規の皆さまはライブに向けてワクワクしているようだ。それもなんだか腹が立つし、純粋に喜んだり沸いたりワクワクできなくなってしまった自分も悲しい。

昔は良かった。今の半分以下の値段で十分満足できる接触ができた。
ライブの後に一緒に撮影する動画が好きだった。そこで撮った動画を何度も何度も見返してはニヤニヤしていた。それが今や一緒に動画を撮れる機会は激減したし、一緒に写真を撮ることさえできない現場もあるのだ。昔を知っているからこそ、今が辛い。今しか知らない人は今が楽しくていいですね。

ずっと運営が推せない。推しは推せるけど運営が推せない。
だけど不満を表で言うことはない。
だってそれが推しの目に入るから。推しを悲しい気持ちにさせるから。

無害なファンとしてどんなに腹が立っても運営に苦情などは言わずに飲み込んできた。どうやら運営にだけでなくアーティスト本人にまで苦情を言うようなファンもいるらしいが、私は絶対にそんなことはしない。信じてついてきてくれるという安心感を推しには感じてほしいと思っているし、実際それなりに推しとの信頼関係が構築できている。

同じ鍵垢でも、そこで惚気てた時期が確かにあった。同担には見せられない写真や聞かせられないエピソードを、仲間たちに聞いてもらっていたあの頃の楽しさはどこに言ってしまったんだろう。愚痴垢のようになってしまった鍵垢で文句を言いながら「そろそろ降り時なのかな」とぼんやり思ったりした。

40歳まであと90日。