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〝寄り添う〟と〝いいなり〟は違う


息子が不登校になってから、
私の心はとにかく揺れた。



不登校、万歳!
と言ってる人の話を聞いたり。
不登校支援、引きこもりの方の支援をしている人の話を聞いたり。
同じく不登校の子どもを抱える人たちのコミュニティに入ったり、、、。



でも、どれもしっくりいかなくて。
よくわからなくて。



自分の才能を伸ばして、
皆とは違う形で自分で生きるところまで行き着く子もいる。
学校に復帰していく子もいる。
そのまま大人になっても引きこもったままの人もいる。


親の接し方?親との関係?
周りの環境?関わり?
何が違うのか。
どう道が分かれて、
未来が違っていくのかは、
私自身もわからないこと。



学校に行くのが無理なら、
自分で生きていけるように
何か自分の才能を伸ばせるようになんとかできないだろうか。
引きこもらせていていいんだろうか。



引きこもることを肯定してみたり、
否定して、外に出そうとしたり。




勝手に息子の未来を想像して、
不安になって、
その不安に振り回されて、
息子を振り回していた始めの一年。



その次の段階は、
諦めに近い〝待つ〟。
私は、不安に蓋をして、見ないふりをした。
自分の力で生きていく何かを見つけたら何とかなる。いつかみつかる。きっと大丈夫なんだ。
よく分からないただ耳にした理論を捻じ曲げて解釈し、なんとか自分を納得させた。



息子に寄り添いたい。
と、気がつけば息子のいいなりになっていました。



なんとなく、私の中に違和感が続いて、
もやもや気持ち悪い。
足元がぐにゃぐにゃした中で揺られているような、変な感覚で日常を過ごす。
なんだか毎日自分の時間がない。




息子はゲームやアニメにも飽きて、
時間を余すような、
そんな感じがした。
それでも、やる気が湧き上がらない様子。


動かない→食欲ない→食べない→体力ない→やる気ない。
悪循環に入り、
痩せていく。
このままにしていていいのだろうか。



そんな時に、
あれして、これして!
私を顎で使う息子に、
父親が一喝したのです。
〝自分のことくらいできないのか!お前は!〟



それを聞きながら、
これは私が言わなきゃいけないことだった。
そう思いました。



〝寄り添うこと〟と
〝言いなりになること〟を履き違えていた。





〝怠い時はだるいから助けて。とちゃんと言う。
できる時は、自分のことをちゃんとする。
これは、当たり前のこと。甘えると頼るは違う。自分でそうやって伝えられることは大切なこと。〟
〝一度しかない中学校生活。あの時こうしていれば。と後悔ないように過ごしてほしい。〟と息子に伝えました。



私は色々、経験してきた人たちから答えをもらおうとしてきたけれど、、、



人それぞれ。
じゃあ、息子は今、何を望んでいるのだろうか。本人の意思以外に、本人を動かせるものはないんだ。
そして、私も出来ないことはできない。
嫌なことは嫌。
ちゃんと伝えていこう。言いなりになる=愛情ではない。
生活面のサポートはしっかり。
彼の人生は彼のもの。そこをしっかりと分けて考えよう。




あれもしなきゃ、これもしなきゃ。
また私は全てを一人でどうにかしようと、
一人でもがいていたのですね。
先回りをしすぎていました。



息子からは、
〝体調がよければ、今は学校に行きたいと思ってる〟と聞いて、
少しずつだけれど、
パワーは彼の中にたまってきていた事を知る。



そんな時に担任の先生から連絡を貰いました。



〝お母さん、一人で頑張らなくていいんです。周りの力を上手に使ってください。子供達も力になりたがっています。そして僕は中学校生活を少しでも楽しく過ごしてほしいと思っています。〟


担任の先生からの言葉。




息子には、
息子の力になりたいと一生懸命になってくれる友達がいる。
私は、最低限の事をすればいい。
先回りをして、体験を奪ってはいけない。



なんだか、肩の力が抜けて。
色々な思い違いをしていたことにも気づけて良かったと思いました。



お友達の一緒に過ごしたい。
に答えるべく生活リズムを整え始めた息子。
幾度となく挫けたりしているけど。
一気に体力もつくわけがないよね。


すっかり食が細くなったので。
今は栄養どうこうよりも、
とにかく食べたいものを食べさせる。
気軽に食べられるものを置いておく。
病気で食欲がなくなった人と同じように、
アイス、プリン、口にできるものを食べてもらう。


お友達に任せられるところはお任せする。


人との関わりの中で得られる経験は沢山ある。
良くも悪くも。
一つ一つの体験が、
彼を育てていくはず。
全てから守ろうとしなくていい。
手助けしようとしなくていい。
助けてくれる人がいるのもまた、本人の力。


息子にはちゃんと力がある。
本当の意味で、思えました。



親は後方で、ひたすら声援を送る役。
試行錯誤だし、
揺らいでしまうけれど、
息子のしたい。
を応援できる母ちゃんでいたいと思えた出来事でした。


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