仮庵祭(かりいおさい)
さて、今週、イスラエルは仮庵祭という時期です。庭にプレハブのテントのような小屋を作り、そこで食事をしたり、人によっては寝泊まりも行います。
以下の文章はガッツリWikipediaから引用したのですが、こんな感じです。
「イスラエルの人々に告げなさい。第七の月の十五日から仮庵祭で、七日間は主のものである。最初の日に聖なる集会を開き、どのような仕事もしてはならない。七日間、主への火による献げ物を献げなさい。八日目にもまた聖なる集会を開き、主への火による献げ物を献げて、終わりの集いとする。その日には、どのような仕事もしてはならない。これがあなたがたが聖なる集会を召集すべき主の祭りである。それぞれの日に、主への火による献げ物として、焼き尽くすいけにえ、穀物の供え物、会食のいけにえ、注ぎの供え物を献げなければならない。これとは別に、主の安息日、また主に献げる贈り物や、誓願の献げ物や、自発の献げ物などがある。なお地の産物の収穫を終えた第七の月の十五日から七日間、主の祭りを祝わなければならない。最初の日に完全な安息、八日目にも完全な安息がなければならない。最初の日に、飾りにする木の実、なつめやしの葉、茂った枝と川沿いのポプラの枝を取りそろえて、七日間、あなたがたの神、主の前で喜び祝いなさい。年に七日間、あなたがたはこれを主の祭りとして喜び祝いなさい。第七の月にこれを祝うことは、代々にわたって守るべきとこしえの掟である。七日間、仮小屋で過ごさなければならない。イスラエルで生まれた者はすべて、仮小屋で過ごしなさい。それは、私がイスラエルの人々をエジプトの地から導き出したとき、仮小屋に住まわせたことを、あなたがたの子孫が知るためである。私は主、あなたがたの神である。」
これが旧約聖書のレビ記に書かれているのですが、ユダヤ教の三大祭りの一つで、ペサハ、シャブオット、そして今回のスコットを立て続けにこの三つのお祭りがこの時期に行われます。ものすごく簡単に、簡単すぎるだろ!っというくらいで、この三大祭りを説明すると、古代エジプトで奴隷であったご先祖さんたちが、モーゼの導きでこのイスラエルの土地を目指し、逃げてきたという、大変だった頃の歴史を忘れずに、継承していきましょうというお祭りが、内容に分かれて、様々な儀式や食事を家族が集まって行います。こういう説明の仕方をしていると、いつか誰かに怒られるだろうなと思っています笑。
どこまで嫁はんネタが多いねんと、自分でも思っているのですが、とりあえずこのユダヤ教の、僕の持っている知識のほぼ8割と、自身が体験しているこういった宗教、民族からくる経験はほぼ嫁はん一家からです笑。ロックダウン中のイスラエルは、今年は何もしないで過ごしていますが、例年、この時期に嫁はんの実家の庭に、白い小屋タイプのテントを張ってそこで夕食をとります。だいたい親戚の子供達が大はしゃぎで、テントの中で遊んで、大人たちは食事の準備。で、その後はヘブライ語がてんでダメな僕にはよくわからないお祭りの儀式をします。
興味深いのは、この苦難の歴史は、決して明るい話ではないのですが、なぜか和気藹々としています。なんとなく外国人の中途半端に興味のある僕に、みんな一生懸命説明してくれます。子供達はだいたいそういう時間が退屈で仕方ないようですが、家族で歌ったりする時間が不思議と好きです。(僕は全く歌ってません)日本でいうとお誕生日くらいしか一緒に歌うってないと思うのですが、結構イスラエルにいると、歌いますw。今年は、残念ながら僕たちと嫁はんの家族はズーム会でしたが、それはそれで盛り上がっているイスラエル人。とにかくここの人たちは、家族で盛り上がります。
イスラエルでの三大祭りとユダヤ人の面白いのは、なぜか僕のような外国人も夕食に招待してくれます。宗教としてはユダヤ教に改宗するというのは決して簡単ではありません。うちの宗教に入ってみない?みたいな勧誘は全くありません。またイスラエルはユダヤ人国家という、ユダヤ人しかいない国(が理想で現実は全然)という、いかにも自分たちのみといった感じなのですが、そういった食事の席に外国人や異教徒がいることは多くのイスラエル人が好んでるように思います。逆に正統派と呼ばれる宗教を深く信仰されている方の家にはなかなか呼ばれないと思います。
次回はこの正統派と呼ばれる方々のことも含めて、ちょいとディープなユダヤ人について触れてみたいと思います。