元公邸料理人のイスラエルという国

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イスラエルというと、紛争のイメージや、ユダヤ人のホロコーストを

思い出される方が多いと思います。建国70年のユダヤ人国家ですが、

様々な方が住んでいます。最近まで公邸料理人という特殊な仕事を

していましたので、パレスチナにも時折いく機会があり、ここの特殊な

風土に触れることは、とても勉強になり、イメージとかなり違うことも

多くあります。

ただあくまで私は料理人なので、政治的なブログは避けてみようと思います。

ちなみにイスラエル人は政治には関心が高く、外国人の私にも色々聞いて

きますが、誤った発言をすると怒られるので、避けてます笑。

国土は日本の四国程度。人口も900万ほどでしょうか、非常に小さな国です。

ユダヤ人の国と書きましたが、ユダヤの血を引いていればユダヤ人なので、

様々な地域から移住してきています。

前回、我が家で料理を作ってくれた方もイラクから来たユダヤ人の家族です。

その他、中東やアフリカ、ヨーロッパ、ロシア、北米、中南米とアジアを

除いたほとんどの地域からユダヤ人が集まった国で、また元々この地に住んでいた

方々もこの地にいますし、私のようにユダヤ人と結婚して、この地に永住した方も

多くいます。

日本人の我々からすると、少し不思議ですが、言語である、ヘブライ語が話せない

イスラエル人も結構います。私の住んでいる地域では、外国人丸出しの僕には

英語で話しかけられます。そのくらい日本人は日本語が話せて当然とは違い、

ユダヤ人であれば、ここに住む権利があり、様々な方が移住してできた国です。

私もこの国で生活していると、過去に生活していた国(イギリス、ロシア、

クロアチア、スイス、アルゼンチン)出身の方とよく知り合い、盛り上がります。

特に私の住んでいる地域ではロシア人の方をよく見かけ、仲良くなると、

接待好きな彼らは大歓迎してくれます。

また意外かもしれませんが、アラブ系の人もとても多いです。

この中東の中にある、小さなイスラエルという国は、とても国際色

豊かな国なのです。

国際色豊かということで、料理も様々です。

世界的にもかなり最先端の農業技術をもつイスラエルは、

食材がとても豊富です。ユダヤ教のコーシェルという食のルール

があり、豚肉がだめ、魚介類がダメとか色々あるのですが、

そういった食材も普通に購入できます。

ユダヤ教、キリスト教、イスラム教の聖地であり、様々な

人が移住してきてできたイスラエルという国は、食事も

様々なアイデアが混ざり、新しい料理に変化しており、

ヒュージョン料理がとても多く、ユニークさを求めるシェフや

食通の方が多いです。私はそんな彼らをフーディーズ(foodies)

と呼んでおり、日々の生活の楽しさを見つけるのが上手な

方が多くいると思います。

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近年の和食ブームにより、日本の食材や調味料も多く使われています。

私もその影響を受けていると思います。写真は私の料理で、鳥の胸肉を真空調理

して、白味噌をベースにしたソースを添えた前菜です。

伝統料理を好まれる方ももちろん多くいますが、こういった混ざった料理が

当たり前のイスラエルのヒュージョン料理は、ある意味、このイスラエルでは

当たり前の考えで、これとこれを合わせたら面白いとか、新しい味だとか、

楽しみながら新しい発見をする方が多くいると感じます。

こういう新しいことに抵抗のないという特徴がある反面、全くそうでない

宗教色の強い方も多くいますので、イスラエルはこうだとは言えませんが、

宗教色の弱いテルアビブやその近郊はこんな感じだと感じています。

うちのイスラエル人嫁さんも、そんな感じで、時々ピザを焼いてくれますが、

一緒に味噌汁が付いてきます笑。これはこれで我が家のヒュージョンなんだと

思います笑。


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