私が設計した家

今日は、暖かい日でしたね。
趣味のバイクに乗って、年に1度の点検です。
毎年、わざわざバイクを購入した福島市内まで、片道65キロもかけて、点検にもっていきます。
そこで、お店の人に言われて気づいたこと
去年の点検から300キロしか乗っていない。
ちなみに、バイク屋まで往復130キロあるので、実質、170キロしか乗っていない。
これで、バイクを保有している意味があるのか?
毎年、福島市内まで点検に出す理由も、バイクに乗るため。
無理矢理乗らないと、全くバイクに乗らなくなってしまう。

今日の予定は、バイクを点検にだして、代車を借りて、ランチして、免許更新に行って、点検終わりのバイクに乗って帰るという流れ。
借りたバイクは、レブル250
今、人気のバイクです。
足つきが非常によく、女性には、非常に乗りやすいバイクではないでしょうか?
普段、1100ccに乗っている私にとっては、ちょっと物足りなかったです。
また、男性には、ステップまで近いので、窮屈なバイクです。
私は、レブルの外観は、好きなので、購入を考えたほどですが、買うのであれば、1100ccかなと思った今日この頃。

ここまで、全く建築の話しないなと思っていたあなた。
ようやく建築の話をします。

以前、福島市内にあるハウスメーカーの設計担当として、働いていた時、辞める直前にも、もちろん設計していた物件はありました。
担当していた設計は、全て終わらせてから、退職しているのですが、やはり、完成が気になるもの。
時間があったので、少し足を延ばして、二件ほど、完成状況を確認してみました。
意外と覚えているもので、どちらの物件も迷わず、行くことができました。
じっくり見ていると怪しまれるので、家の前を素通り、
ちゃんと完成していました。
当たり前です。

外観を見たときに、内部の間取りまで頭の中に浮かんできて、意外と覚えているものだなと思いました。
1つ目の物件は、大きな吹抜けのある物件で、少し大きめの家でした。
南北にリビングがあり、北側に水回り、西側に洋室1部屋、ファミリークロークも作ったような。
二階中央には、吹抜けがあり、吹抜けの周りに、各居室を配置。
この住宅の設計で、一番印象に残っていることは、契約前は、伺っていなかったのですが、契約後に家相を気にしているので、「水回りの位置を変更してほしい。」との要望を受けたこと。
契約後の間取り変更も可能ですので、間取りを変更することは問題ないのですが、営業担当者も、家が大きくなってしまうとあきらめモード。
ハウスメーカーでは、殆ど、坪単価を基準に見積もりを作成しており、1坪でも上がれば、金額も数十万円上がり、お客様の負担が増えます。
追加変更の契約を行うのですが、その際に、金額が大幅に上がっていると、資金計画からやりなおし、なんてことも。
ハウスメーカーの設計職の一番特殊なところで、大きさを気にしながら設計しなければならないこと。
工務店の設計では、多少、大きさが前後したところで、そこまで大きく金額が跳ね上がることはありません。
でも、ハウスメーカーの設計職の一番の腕の見せ所で、今まで作っていたプランから、大幅にデザインを変えずに、どれだけお客様の要望に近づけられるのか。
この時は、寸分狂わず、同じ大きさで、お客様の要望も叶え、さらに、外観は、多少の変更をしたものの、屋根面積は変えず、見積もり上も変わったことは、オプションが増えたことくらい。
営業担当者も驚いていました。

次の物件は、最近はやりのヌックを作ってほしいとの要望でした。
これは、悩みました。
なぜなら、ヌックの存在を知ってはいたものの、実際に作ったことがなく、どのように家にフィットさせればいいのか。
結果的には、お客様の要望で、階段下に作ることになり、造作のベンチを設けることまで、決定しました。
その後、どのような仕上がりになったのか気になりますが、内装は、インテリアデザイナーがいたので、そちらにお願いして、その後、完成を見届けることはありませんでした。
どんな感じで、仕上がったのか。
気になりますが、今となっては、、、

どちらの物件も、自身をもって、私の設計だと言えます。
自分が納得しないと、お客様に提出しません。
別の会社に勤めているときの話になりますが、お客様とどうしても間取りの感覚が合わず、ずっと平行線。
私もお客様に寄せていくのですが、やっぱり自分が納得のいく感じにならず、お客様も多少、建築の知識があったようで、譲らず。
色々説明したのですが、完成が合わず、没になりました。
これは、仕方のないことだと思っています。
私は、自分の作りたいものを曲げてまで、お客様に合わせるつもりはありません。
エゴかもしれませんが、お客様の要望をかなえつつ、自分の作りたいものを作り出す仕事だと思っています。

私の浅い建築知識の中で、超有名な建築家安藤忠雄という方がいらっしゃいます。
この人の初期の設計で、住吉の長屋というものがあります。
これも超有名な建築です。
この作品で、感銘を受けた点は、家の中を移動するのに、雨の日に傘を差さないと移動できないこと。
超不便ですよね。
でも、計画だけにとどまらず、実際にそこに建っている建築物です。
この建築物を建てるにあたって、もちろん、お客様と打ち合わせをしますよね。
打合せしたうえで、お客様が納得して、この家が建っているのです。
私の浅はかな知識では、なぜ建てることができたのかまでは、知りませんが、確かに建っているのです。

悪い言い方をすれば、作りたいものをお客様に押し付ける。
でも、お客様は、納得して、契約し、工事に入るのです。
私は、正直、そこまで奇抜な建築物を作ったことがありません。
それは、どこかしらの組織に所属しているから。
これがアトリエ系設計事務所であれば、色々できたのかもしれませんが、この業界に入ることが遅かった私にとって、中々難しい決断。
機会はあったものの、色々な理由で、実現しませんでした。

今、色々な狭間でもがいているところです。
色々悩みます。
頑張りたいことはいっぱいあるけど、時間が足りない。
全部、全力で駆け抜けることは難しいけど、今ある仕事は、全力で、最後にお客様と笑い合えるように、一つ一つ大切に作り上げます。
そして、次の目標も必ず実現させるよう、一日、一日、少しずつでも進みたいと思います。

本日も最後までお読みいただき、誠にありがとうございました。
本日、自分の過去の物件を見て、完成していたことで、安心したのと同時に、単純にもっと頑張ろうと思えました。
何もしていないと、仕事の事ばかり考えてしまうことは、いいことではないと思いつつも、バイクに乗りながら、色々考えてしまった今日この頃でした。

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