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菅義偉と警察国家に反対するデモ!横浜一揆(菅総理事務所&私邸デモ) - 2020年12月5日(土)/神奈川県横浜市
2020年12月5日(土)、神奈川県横浜市南区および中区〜西区〜神奈川区で行なわれた『菅義偉と警察国家に反対するデモ!横浜一揆』の記録
一揆と称した人々が「菅がやめてもええじゃないか」と叫び踊りながら、菅総理の横浜事務所と私邸(ナビューレ横浜タワーレジデンス)に対して抗議する2部構成のデモを行った。
ごく少人数で行われたデモだったが、大量の私服警察官や機動隊員が動員され、結構な大騒ぎになっていた。
【動画】
菅義偉と警察国家に反対するデモ!横浜一揆(菅総理事務所&私邸デモ) - 2020.12.5(10分44秒)
【写真】
集合場所は神奈川県横浜市南区にある鶴巻橋公園という、駅から少し離れた場所にある公園だった。初めて行く場所だったが、公園の近くには私服警察官らしき人物が何人もいたので、曲がる場所を間違えずに住宅地の中にある小さな公園に着くことができた。
このデモを主催したのは「横浜には騒ぎが必要だ!もっと路上で遊ばせろ!」という考えのもと抗議デモを行ってきた「横浜一揆」だ。今年の2月に横浜カジノに反対するデモを初めて行なってから今回で6回目の横浜デモになる。
今では「横浜一揆」と名乗ってデモをしているが、もともとは「お神輿を手に入れたのでお祭りがやりたい」と思ったのが一連の街頭行動のきっかけだった。当初はお神輿を担ぐために自分たちでお祭りを開催しようとしていたという。しかし、町内会との交渉やコロナ禍の状況もあり一筋縄ではいかないことがわかり、デモ申請してお神輿を担ぐことにしたそうだ。
じゃあ、せっかくデモをするなら何かに抗議しようということで、これまで様々なものに抗議してきた。今回の抗議対象は「横浜市が生んだ最低の政治家・菅義偉」だ。ちょうどこのデモの翌日が菅氏の72歳の誕生日で、その前日に地元で抗議デモを企画した。
「ええじゃないか!」と叫び踊りながら、大岡川に架かる鶴巻橋を越えるデモ隊。和傘や幟で飾り立てたリアカーを引き、ベビーカーに載せられたドラムセットを叩きまくりながら一行は菅事務所を目指した。
自由民主党・菅義偉内閣総理大臣の横浜事務所前の交差点には機動隊員が立ちはだかり、それなりの警戒態勢が敷かれていた。当然ながら、デモ隊はここで何をするわけでもなく「ええじゃないか」を連呼しドラムを強く叩いた。
最近は外出が減ったせいなのかもしれないが、この赤い背景の菅総理ポスターは初めて生で見た。菅事務所のガラスとすぐそばの掲示板には貼ってあったが、他では見たことがない。このポスターは評判が悪くて各地の自民党の支部が受け取ってくれないとニュースで耳にしたことがあるが、実物を目にすると納得できた。
菅事務所前を通過後は、そのまま鎌倉街道を進んで富士見川公園まで全長2.2kmのコースを行進した。
当然と言えば当然だが、このデモの警備にあたっていた南警察署の警備課は非常にピリピリしていた。一国の首相の政治事務所に対して抗議デモが行われるというのだから、治安の要である警察としては警戒せずにはいられないだろう。しかも、なんだかよくわからない風体の連中が「ええじゃないか」を叫び踊り出したから、なんだかよくわからなくて余計に警戒していたのかもしれない。
1時間弱の行進(昼の部)を終えたデモ隊は少し休憩をしてから、夜の部デモの出発場所である大通り公園・石の広場へと歩き出した。昼デモの解散地である富士見川公園は南区と中区のちょうど境にある。少し歩くと大通り公園の東端で、目指す石の広場は1.2km先の西端だ。
東西に長い大通り公園は、横浜市営地下鉄の阪東橋駅〜伊勢佐木長者町駅〜関内駅という3つの駅のちょうど真上に存在している。横浜市の都市計画によって川が埋め立てられ、地下に横浜市営地下鉄ブルーラインが通り、地上部には公園が整備された。
大通り公園と聞くと札幌を思い浮かべてしまうが、横浜にも大通り公園があって、観光地ではないが市民のちょっとした憩いの場となっている。
日が暮れて肌寒くなった午後6時、横浜市中区の大通り公園・石の広場に集合した人々は夜の部のデモ行進を開始した。
JR京浜東北線の高架下を抜け横浜スタジアム前を直進したデモ隊は、横浜市開港記念会館前の交差点を左折、国道133号をひたすら真っ直ぐ、途中にある菅総理私邸前を通過しつつ、神奈川公園まで約4.1kmのコースを行進した。
帷子川に架かる、みなとみらい大橋でデモの警備は戸部警察署から神奈川警察署へと引き継がれた。この橋は区境でもあり、あちら横浜市神奈川区側の橋のたもとにある建物が菅総理の私邸だ。
一般に公開されていて誰でも見ることができる、自民党神奈川県連収支報告書や衆議院選挙候補者一覧に菅総理の住所は「神奈川県横浜市神奈川区金港町1-11-2605」と記載されている。この横浜ベイクォーター直結の高級タワーマンション「ナビューレ横浜タワーレジデンス」の一室を自宅としているが、東京・赤坂の衆院議員宿舎に今は住んでいて首相官邸に通っているそうだ。
ナビューレ横浜タワーレジデンス前の歩道には機動隊員と私服警察官があふれ返り、車道にも列を作った警備課の警察官が十数名の参加者を威圧的に取り囲んだ。横浜都心部にある首相私邸が抗議されるのだから万全の警備体制で臨むのはわからなくないが、こんなに人員を投入する必要があるのだろうか。
このあと首相私邸からほど近い神奈川公園でデモは解散した。1回目のデモが南区の公園を出発してからおよそ5時間半後、途中の移動を合わせて8km弱の距離を警察を引き連れながら歩き切った。
驚いたことに、このあと参加者の一部は野宿をしたという。そもそも横浜一揆のデモは野宿ありきで、野宿のついでに抗議デモをしちゃおうというコンセプトでここまできている。都会の自由さと野良っぽさが共存するハイブリッドスタイルは、野宿にその源泉があるのかもしれない。
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