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武術的老子解釈

原文

民、死を畏れずば、何を以ってこれ死を懼れしめん。
もし民を使い、常に懼れさせれば、而して奇を為す者は
吾、これを執ってこれを殺すも、たれか敢えてせん。
常に司殺者ありて殺す。
それ司殺者に代わりて殺す、これ大匠に代わりて斵るという。
それ大匠に代わりて斵る者は、その手を傷つけずということは希なり。

解釈

人民が死を恐れないなら、何を以って死をおそれさせたらいいだろうか?
もし人民を常に恐れさせれば、重大な罪を犯した者を、私は捕えて死刑に
する。しかし、人民が死を恐れないなら、私一人で何ができようか?
罪人は、必ず天罰が下って死ぬことになる。
天の代わりに役人が罪人を殺す。
これは素人が大工の真似事をして木材を切るようなものだ。
死刑を執行する役人も君主も無傷ではいられない。

コメント

武術はいつも生死ぎりぎりのところで花を咲かせる。
どんな達人でも生死の差配は天にある。
相手の生死を手玉にとるような傲慢さは、天が許さないだろう。

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