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老子私的解釈

道に従う聖人は、世の中の仕組みを知り、天の働きを見ている。
わざわざ遠くへ出かけていってセミナーに参加したり、ネットで情報を集めたりするのは無駄だ。
かえって本当の事を見失ってしまう。

聖人は情報を集めるために、あちこち騒がなくても、家に居ながらにして多くのことを成し遂げてしまう。
もちろん、本人は何かを成し遂げたという実感はない。

そりゃ、いくつになっても勉強は大事に決まっているじゃないか!
でも、勉強ばかりしていると、自分ってもんがいなくなるの知ってた?

結局、今まで勉強してきたことって、本当にお前の役に立ってる?

もちろん、資格とか取るのだって勉強は必要だし、仕事に必要な知識や技術を得るためには、やはり勉強は大事だ。

でも、それってお前が何者かであるための勉強であって、お前がお前自身であるための勉強じゃないよね。

結構、みんな勘違いしている。

お前の職業、お前の役人としての役割、そんなものは社会が決めたもので、いつでも消えてなくなるものだ。

だが、それをお前は、お前自身だと勘違いしている。

結局、どうやったら出世するか、どうやったら役人として立派に生きられるか?

そして、悩みぬいて、いつも浮かない顔をしている。

いいか、お前はそんなことで悩むな。

そんなことばかりしていると、お前の存在が天下からいなくなる。

ビジネス本、哲学書、自己啓発本、そんなもの全部捨てろ!
お前の目論見、企て、戦略、全部捨ててしまえ!

捨てて、捨てて、捨て去った時、はじめてお前という人間が、天下に姿を現す。

そして、そのお前がやることは全て正しい。

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