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2002年からの武術エッセイ

武術とは、表立って見えない影のしくみです。
見えないのが武術です。
それが大前提だと思います。

武術を習っていると言わない。
これこそが、武術の術の初歩の初歩です。
言わないことじたいが「術」だからです。

強そうじゃないこと。
闘気が出ないこと。
学者のような繊細さ、文化人のような穏やかさを持っているということ。
暴力が本当にきらいであること。

これが武術を学ぶ者の初歩の構えです。

武術の「術」とは、こういったことができること。
これが前提条件なのです。

技をひけらかす。
力を見せつける。
闘志満々。

そういった気構えでは、武術の「武」の字も身につかないでしょう。

「術」の初歩もできないで、どうやって武術の門をくぐろうというのでしょうか?

2004年4月記す。

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