老子私的解釈
道の働きが徳である。
徳は全てのものに命を与え、成長させ、生きさせる。
道がなければ、徳はない。
徳が無ければ、お前も存在しないし、世の中も存在しない。
道や徳のありがたさをもっと感じてみることだ。
道も徳も、だれに命じられたわけでもなく、あらゆるところに存在している。
徳の働きをもう一度言おう。
道は無から有を生み出し、徳がこれに生命を与え、これを育て、これを活かし、これを衰えさせ、これに死を与え、これを無に帰す。
これほど貴いことがあろうか?
道は無から有を生んでも自分のものにせず、その力をあてにせず、支配して操ることもない。
これが道そのものの徳である。
お前も何かを成し遂げて、皆が賞賛しても、その功績を自分のものにせず、見返りもあてにせず、長くその地位に居座らないようにしろ。
そうすれば、皆がお前の徳を讃えるだろう。
それが道の徳に従った生き方だ。