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根津美術館庭園とローマの話|地図のなかの日本庭園
表参道駅から徒歩10分程にある根津美術館。
先日、頬には冷たい空気、背中には暖かな陽の温もりを纏いながら、
友人たちと「繡と織 華麗なる日本染織の世界」へ行ってきた。
今年は、庭園の分野とともに日本文化を面であじわえたらと思っている。
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久しぶりの根津美術館で、庭園の由来や建築について気になって少し調べてみた。
そこで建築家の隈研吾さんが、とても興味深いこんな話をされていた。
表参道駅から下ると根津美術館(庭園)。上ると明治神宮(森)。
一本のまっすぐの道でつながる。
古いローマの町は、90度の直行軸カルド(南北)・デクマヌス(東西)でできているが、ローマと同じように日本もその直行軸を持っているという。
そんな日本のもつ直行軸の考え方の一つが、
「まっすぐな軸は、聖なる森につながる」ということ。
地図で見てみると、あぁたしかにと思わず。
たしかに西洋は宮殿や意味を大きく場の前には、
ただひたすらに長い、まっすぐの道がある。
小さな国日本では、それが聖なる森につながる。
この話がなんだかとても好きで、美しいなと、、。
庭は、森のように道がうねり、視点が動き続ける。
地図上に位置するこの美術館の庭を俯瞰して見ると、もっとなにか大きなスケールでこの土地と結びついている。それを感じると、庭園がただの庭園ではなくなるような気がしたりする。
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庭がそこにある意味を考えたり、
庭の細部を観察したり、もっと俯瞰したり。
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偶然の美しい瞬間をとらえられた喜びだったり。
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この庭は石畳を歩いて、さらにさらにと下っていく。都市の空間のなかで、小さな森のなかを下りていく感覚。とても不思議な感覚だが、日々のなかで感じたい(逃げこみたくる)没入感なのかもなぁ、と。
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根津美術館
企画展:繡と織 華麗なる日本染織の世界