【掌編小説】深夜、海沿いの道の駅で
私は、車に乗って一人旅をしていたことがありました。
行先も決めずに、車に毛布と着替えと歯ブラシを積み込んで、一路田舎へ。
渋滞を避け、のんびりと走るドライブ旅。
FMラジオをかけ、その地方の地元の情報番組を聞きながら、ご当地グルメや、聞きなれない名所はないかと、ふんわり思いながら運転を楽しんでいました。
走りながら道沿いに出てくる看板を頼りに、道の駅やスーパー銭湯で休み、「The観光地」になっていないようなちょっとおとなしめの名所や温泉をまわる旅は、仕事から離れてリフレッ