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あべこべの世界

稽古が進むにつれ、明確に自覚・認識しつつある

現実は
「実」の現れであるので「虚」
知覚できない無から有が産まれている

心>技>体
の順に無から有が産まれる
技をかけるときは無である心技から
有である身体(有形)が生成される(武産)

技をかけるとき
実際に操作するのは
現実にあらわれていない状態のものを扱っている

結果は現実であり
すでに起こってしまったもので変えることはできない

しかし、通常は
実の結果である虚(現実)を事実と考え
それを揺るぎない絶対的なものと考えている

この世は実はあべこべではないのか?

起きているとき夢を見ており
寝ているとき起きている
のでは?

この現実世界は
実である心と意識(技)の結果産まれたものであり
実(心と意識)の結果(シュミレーション)に過ぎないのでは?

人がコンピュータを利用してシュミレーションしているように
この現実は心と意識を持って
シュミレーションされた世界を映しているのでは?

そのように考えると
この現実との関わり方も変わってくる

武道では相手(現実)を見るとき
遠山の目付で相手を意識的に見るのではなく
ただ景色を観るように眺めるようにする
これは現実を意識しないため
現実を意識すると現実が実となり
現実に囚われる

現実に意識が囚われると
その意識から新たな現実は生まれなくなる

これを武道では技がかからない
と解釈する

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