妻
妻について語ることは、とても、むずかしい。
家族、だからだ。
愛とは?と、同じような、難解さがある。
恋とは?と、同じような、気恥ずかしさがある。
わたしは、実の家族など
もはやどうでもいいが、
妻だけは、そばにいてほしい。
…なぜか?
…それはきっと、生涯を通じた、
唯一のパートナーだからだろう。
嬉しいときや、つらいとき。
無条件で寄り添ってくれるひとがいる、と
いうことは、幸せの、ひとつのかたちだ。
逆もまた真なりだ。
いま、疲れて眠っている、妻へ。
…文章に、勝手に登場させた無礼を、
許してほしい。
そしていよいよ、本格的な真冬が、やってくる。
…そばに、いてほしいんだ。