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【連続note小説】日向食堂 小日向真司39歳

真司の朝は早い。
毎朝、六時には厨房の中にいる。
その日の料理の仕込みを始める。
仕込みがその日の売上に直結する。
丁寧さと迅速さが要求される。
 
お客さんが来るのは昼前から。
それまでに仕込みを終わらせておかなければならない。
 
一日の中で昼ご飯時が一番忙しい。
あおいも店に入ってもらい、手伝ってもらわなければとても一人で切り盛りできない。
 
真司は料理を作ることに専念し、あおいが注文、給仕、会計と一人三役で走り回らなければならない。
皿洗いまでやっている時間は全くない。
 
午後二時くらいになるとやっと一息できる。
あおいは子供たちの世話があるので家に帰ってしまう。
真司は夕食時に備えて、皿洗いとまた仕込みを行わなければならない。
 
夕食を食べにくるお客さんは、昼食時と違って時間が分散されるから、真司一人で何とかなる。
 
夜のメニューは、昼と違って少しボリュームを持たせている。
だから少し料金設定は高くなる。
 
定食屋を始めて7年が過ぎ、常連さんもかなり増えてきた。
これから日向食堂でどんな人生のドラマが起きるのだろうか。

 

真司が生まれてから人生を全うするまでを連載小説として描いていきます。

<第一部は終了、第二部へ続く…>

<前回のお話はこちら>

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