【連続note小説】日向食堂 小日向真司24 歳
久しぶりに家族三人で晩御飯を食べた。
真司が安い肉を買ってきて、焼肉をすることになった。
歳之:「焼肉なんて何年振りだろう」
文枝:「ほんとねぇ、思い出せないね」
真司:「うちは貧乏だから、ご馳走が食べられないことが普通なんだ」
歳之:「お金持ちの人って、毎晩何を食べてるんだろう」
真司:「ステーキ、寿司、しゃぶしゃぶ・・・、もう思い浮かばないな」
歳之:「でもハンバーグはきっと牛肉何だろうな」
文枝:「当たり前じゃない。うちは豚肉も満足に買えないけどね」
歳之:「母さん、今日は牛肉だよ。いっぱい食べていいよ。
真司:「おまえが買ってきたんじゃないだろ」
文枝:「あんたたちこそ若いんだから、たくさん食べないと・・・」
真司:「おれたちは若いから食べなくても平気なんだ」
歳之:「そうそう」
真司:「母さん、歳之が大学を卒業したら温泉に行こう。その日は何もしなくていいから」
文枝:「そりゃ、嬉しいね」
歳之:「兄ちゃん、どこの温泉に行くの?」
真司:「そう言えば、どこにあるか知らない」
歳之:「なんだよ、それ」
三人は笑いながら少ない肉を分け合った。
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<続く…>
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