ほわっとちゃんと黒ガトちゃん~素敵な君に~
ガトーショコラの黒ガトちゃんはいつもいつも泣いていました。
「ママ、黒ガトちゃんってなんであんなに黒いの?」
昔、小さな女の子に言われた言葉が忘れられないのです。
ある日、黒ガトちゃんが河原で泣いていると、同じように泣いている男の子をみつけました。
黒ガトちゃんはその男の子が気になって、ちょっとだけ泣き止んで話しかけました
「なんで泣いているの?」
男の子は真っ赤になった目をあげて
「オレ、チビって笑われた」
黒ガトちゃんはビックリして
「あなたは全然小さくないわ。私よりとっても大きいもの。私は黒いのが嫌なのよ」
今度は男の子がビックリして
「こんなに綺麗なチョコレート色、とっても素敵だと思うよ」
黒ガトちゃんはますますビックリしていいました。
「私、綺麗なの?」
「綺麗だし素敵。それにとってもいい匂い。少しかじっていい?」
黒ガトちゃんはこくんと頷きました。
男の子が黒ガトちゃんを少しだけかじって、にっこり笑って言いました。
「とっても美味しい。綺麗だよ」
黒ガトちゃんもにっこり笑って、思いました。
今、顔が真っ赤だけど、わかんないだろうな。チョコレート色。それもよいかもね
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